西の京[語句情報] »
西の京
「西の京〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
西の京の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
であったが、短い散髪になっただけでもなんとなく心は改まって、足も軽かった。当時は
西の京都|神戸方面よりする鉄道工事も関ヶ原辺までしか延びて来ていない。東京と京都....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
の辺を過ぎさせられるのであろう?
(大正元年 九月十三日)
東の京
西の京
(明治天皇の御始終)
西なる京に君は生れましき。
西....
「魚玄機」より 著者:森鴎外
祖だと言い做し、老君に仕うること宗廟に仕うるが如くならしめたためである。天宝以来
西の京の長安には太清宮があり、東の京の洛陽には太微宮があった。その外都会ごとに紫....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
本一です、北の方の高山という高山が、みんな眼の中に落ちて来ると共に、南の平野も、
西の京洛も、それにあの通り日本一の大琵琶の湖が、眼の下に控えているのですもの、風....
「曠野」より 著者:堀辰雄
忘れぬる君はなかなかつらからで いままで生ける身をぞ恨むる 拾遺集 一 そのころ
西の京の六条のほとりに中務大輔《なかつかさのたいふ》なにがしという人が住まってい....
「かげろうの日記」より 著者:堀辰雄
いるのだ。…… その日もまた、私がそんな考えをとつおいつし出していたところへ、
西の京にお住いになって居られるあの方の御妹から御文があった。見れば、まだ私があれ....
「大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
天女の像が身をひそませていてくだすったのかとおもうと、本当にありがたい。 夕方、
西の京にて 秋篠の村はずれからは、生駒山《いこまやま》が丁度いい工合に眺められ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
の恋人だった人の子である点からいっても、私の養女にして育てていいわけだから、その
西の京の乳母にも何かほかのことにして、お嬢さんを私の所へつれて来てくれないか」 ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
も、六条院へのわたましの夫人の中にはおいでになるはずであるといつも悲しんでいた。
西の京へ別居させてあった姫君がどうなったかも右近は知らずにいた。夕顔の死が告げて....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
怪異を詠みたるもの、 化《ばけ》さうな傘《かさ》かす寺の時雨《しぐれ》かな
西の京にばけもの栖《すみ》て久しくあれ果《はて》たる家ありけり今は其さたなくて ....
「時勢と道徳観念」より 著者:喜田貞吉
取りではない。今昔物語「阿蘇史盗人にあひて謀りて遁るる語」に、阿蘇史某が夜更けて
西の京より帰る途中で強盗に遇って、甘くこれを欺き無事に難を免れた話がある。家に帰....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
うであった。しかし顔の感じにはどこか興福寺十大弟子の目※蓮に似たところがあった。
西の京――唐招提寺金堂――金堂内部――千手観音――講堂 法華寺で思わず長座をし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
う牛の背から降りていた。 岩つつじの間に、二人は腰をおろした。しばらくは眼を、
西の京から東の京へ、また加茂川や丹波ざかいの山波へまでさまよわせる。 「なるほど....