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要件
「要件〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
要件の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
にして一隻のモーターボートを傭い、そのレマン号へ乗りつけたのだ。それから、船長に
要件を申し入れた。船長のポーニフ氏は愕いていたね。しかし彼はゼムリヤ号なんて聞い....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ての生存は、それが本能の及ぶだけ純粋なる表現である場合に最も真であるという大事な
要件が許されるならば、本能的生活は私にとって智的生活よりもより価値ある生活である....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
見るか、まだ戸を明けずにいる人もあるのに、いま時分急いで歩く人は、それぞれ人生の
要件に走っているのであろう。自分が人を見るように、人も自分を見て、何の要事で急ぐ....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
とや気息を適当に調節することを述べている――これは禅定に入るに必要欠くべからざる
要件である。道徳経の良注釈の或るものは禅学者によって書かれたものである。 禅道....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
だった。朝鮮仮政府の首要の地位にいる一青年Mが、鎌倉の僕の家にふいと訪ねて来た。
要件は、要するに、近く上海で、(二十一字削除)を開きたいのだが、そして今はただ日....
「「吶喊」原序」より 著者:井上紅梅
のことである。病死の多少は不幸と極まりきったものではない。だからわたしどもの第一
要件は、彼等の精神を改変するにあるので、しかもいい方に改変するのだ。わたしはその....
「不周山」より 著者:井上紅梅
いた道士も、幾千代永らえたが、死際になって、仙山が大きい鼈の背に載せられたという
要件を、弟子に伝え、弟子はまたその弟子に伝えたが、後世になって一人の方士が好いこ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
焼け跡の静岡市に出掛けた。町内で班長を勤めていた人に逢って、始末をつけておくべき
要件を持っていたが、その人の立退先が分らなかった。それが少し見当がついたので、そ....
「石塀幽霊」より 著者:大阪圭吉
それは蒸しかえるような真夏の或る日曜日のことだった。午後の二時半に、一寸した
要件で国元への手紙を書き終えた雄太郎君は、恰度この時刻にきまっていつものように郵....
「妖怪談」より 著者:井上円了
談をしてもらいたいと申します。先年のことであります。私がある所へ参りました。その
要件というのは、すなわち哲学館大学の資金募集のために出張いたしましたのにもかかわ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
いをした後終に引退してしまった。二葉亭は本来|狷介不覊なる性質として迎合屈従を一
要件とする俗吏を甘んじていられないのが当然であって、八年の長い間を官報局吏として....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
事であって、これもまた芸術を尊重する欧米文明の感化であったろう。 劇を文化の重
要件として演劇改良が初めて提言されたのもまた当時であった。陛下の天覧が機会となっ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
何であるか」と尋ねましたら「私は秘密は持ちませぬ。しかし最も言わんと願うところの
要件は、殿下の御親切なる取扱いによってチベット法王に私の上書を伝えられんことと、....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
入らんとするものあらば、第一に身体の健康、第二に言語の熟達、第三に意志の強固の三
要件を備うる必要あり。南米の国語は、ブラジル国はポルトガル語、その他はみなスペイ....
「日本料理の要点」より 著者:北大路魯山人
義はどこまでも、その材料の本来の持ち前である本質的な味を殺さぬこと、これが第一の
要件である。魚介、蔬菜、乾物、すべてそうである。 と言うと、諸君はあるいは言う....