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要地
「要地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
要地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
船隊を発見す 地下街の司令部では、印刷電信機が、リズミカルな響をあげて、各所の
要地から集ってくる牒報を、仮名文字に打ち直していた。 事態は、刻々に、うつりか....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
した熱烈な伝道は、国禁を忍んで秘かに帰依する幾多の信徒をつくった。当時海外折衝の
要地であった長崎港を間近に控えた島原天草の地には勿論、苫屋苫屋の朝夕に、密かな祈....
「山崎合戦」より 著者:菊池寛
方も亦山崎に於ての遭遇戦を予期していたのであろう。 山崎で戦うとすれば、大切な
要地は天王山である。光秀が之を取れば、随時に秀吉の左翼から、拳下りに弓鉄砲を打ち....
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
及び会桑二藩士を率いて、大阪へ下ったのである。 此の下阪に対し朝廷側では大阪の
要地を占め、軍艦を以て海路を断ち薩長を苦しめるためだろうと疑うものもあり、一大決....
「大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
城の東南|凡そ五里、奈良より堺に通ずる街道と、紀州より山城に通ずる街道との交叉の
要地である。 四月|晦日、大野治房等は樫井の敗戦から還り、大阪で軍議をした。後....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
嶺に屯し、大和にある官軍に備えて居る。師泰の遊軍二万は和泉堺を占領し、楠軍出動の
要地である東条を、側面から衝かんとして集結中である。要するに賊軍の配備は消極的で....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
らの言うところに従い、日本沿海の測量を許し、この国の形勢を彼らへ教え、江戸第一の
要地ともいうべき品川御殿山を残らず彼らに貸し渡し、あまつさえ外夷の応接には骨肉も....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
ドイツ軍を圧迫し、本土奪還を企てようとし、そのときに役立つようにと、本土の外の重
要地点において用意|万端を整えておいたというわけだ。今われわれの関係している暗号....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
合、近いんだなア」 「それから、ずっと本州の中心へ向っては、帝都を遠まきにして、
要地要地に空軍が配置されている。西の方からいうと、まず琵琶湖の東側に八日市の飛行....
「東京要塞」より 著者:海野十三
。某大国は明かに日本に対して攻撃姿勢をとっているのだ。わが帝都をはじめ、各地の重
要地点を一挙にして空爆しようと思ってその機会を狙っていることは実に明かである。し....
「取舵」より 著者:泉鏡花
唱名せり。 抜錨後二時間にして、船は魚津に着きぬ。こは富山県の良港にて、運輸の
要地なれば、観音丸は貨物を積まむために立寄りたるなり。 来るか、来るかと浜に出て....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
だ。 この城は天嶮だね。しかし眼下に平野を見下し、水運には恵まれないが、陸路の
要地ではある。政宗が仙台を開府したのは、大坂や江戸の開府よりも後のことだ。だが、....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
ず、東京電灯に帰すべきその用地の大半は、航空会社に徴用され、辛うじて三角尖端の枢
要地六百余坪を所有しえたるも、これまた戦局の進展とともに航空会社に包容せらるるに....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
り出されてしまう。つまり勝利を得て居るのは賄賂で官職を買った人が今日は沢山政府の
要地を占めて居るです。この三つを総称して華族というて居ります。
第二ンガクバ(....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
昨日の私の講演の要点の筆記を整理しているのに驚いた。板垣大佐の数字に明るいのは兵
要地誌班出身のためとのみ思っていた私は、この勉強があるのに感激した次第であった。....