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覇
「覇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
覇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
上っている。その顔がまた、どれもいつになく微笑を浮べているのは、西楚《せいそ》の
覇王《はおう》の首をあげた今日の勝戦《かちいくさ》の喜びが、まだ消えずにいるから....
「樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
ら寺の門まで行く路が、文字通りくつを没するほどぬかっていたが、その春雨にぬれた大
覇王樹《だいはおうじゅ》が、青い杓子《しゃくし》をべたべたのばしながら、もの静か....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ンダを破り、次いでナポレオンを中心とするフランスに打ち克って、一世紀の間、世界の
覇者となっていた英国は、最後にドイツ民族との決勝戦を迎えたのであります。 英国....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
、遂にデモクラシーによつて順調に進んでいる富裕なる先進國の支配力を破壞して世界制
覇を志したのが、今次の大破局をもたらしたのである。 この間すべてを唯物的に取運....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
。 これまでに書かれた空想科学小説などに、原子爆弾の発明に成功した国が世界を制
覇するであろうと書かれているが、まさに今日、そのような夢物語が登場しつつあるので....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
押されもせぬ最大の、何んと言いますか……記録保持者? として、H機関庫に前科者の
覇権を握っていると言う、なかなかやかましい代物です。 ところでここにもうひとつ....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
んだ。マイカ大要塞が、博覧会の見世物同然に落ちてしまうんだ。そうなると、太青洋の
覇王どころのさわぎではない。キンギン国は四等国に下ってしまうぞ」 ラック大将は....
「瘤」より 著者:犬田卯
う……」 ところで、それまでになっても、では、俺が出て、ひとつ……というほどの
覇気のある者も、まだ、ついにいなかったのである。 そういう村民の無力、意気地な....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
、同時に政治家型の辺幅や衒気や倨傲やニコポンは薬にしたくもなかった。君子とすると
覇気があり過ぎた。豪傑とすると神経過敏であった。実際家とするには理想が勝ち過ぎて....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
った。 だが、椿岳は根からの風流人でも奇人でもなかった。実は衒気五分市気三分の
覇気満々たる男で、風流気は僅に二分ほどしかなかった。生来の虚飾家、エラがり屋で百....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
仕官の希望を無視して、砂を噛んでも文学をやると意気込んでいた。その時分の文学的|
覇心は殆んど天に冲する勢いであった。 『浮雲』の第一編が発行されたは明治二十年七....
「明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
ても日本の最高学府たる帝国大学に対しては民間私学は顔色なき中に優に大学と拮抗して
覇を立つるに足るは実業における三田と文学における早稲田とで、この早稲田の文学をし....
「西航日録」より 著者:井上円了
死を顧みざるの士気あるも、退きて国本を養成するの実力なし。これ決して将来、東洋に
覇たる資格を有するものにあらず。ゆえに今後の青年は、奮然としてたち、この欠点を補....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ものとは考えられぬ。 東洋が王道文明を理想として来たのに自然の環境は西洋をして
覇道文明を進歩せしめたのである。
覇道文明すなわち力の文明は今日誠に人目を驚かすも....