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見せしめ
「見せしめ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見せしめの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
》」とうたった詩人|石※《せきたい》翁をしてあの臼《うす》を連ねたような石がきを
見せしめたら、はたしてなんと言うであろう。
自分は松江に対して同情と反感と二つ....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
》うたてや。されば立ち所に神罰を蒙って、瞬く暇に身を捨ちょうでの。おぬしには善い
見せしめじゃ。聞かっしゃれ。」と云う声が、無数の蠅《はえ》の羽音のように、四方か....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
る。この上は福田の家の存亡などを考えているには及ばぬ。左様な不忠不義の曲者は世の
見せしめに、召し捕って町奉行所へ引き渡せ」 家来どもは心得て、伝蔵召し捕りに立....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
。得忍ばず涙ぐむと、もうはらはらと露になって、紫の包にこぼれた。あわれ主税をして
見せしめば、ために命も惜むまじ。 五十一 いや、学士二人驚いた事....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
ので、よい場所に立つことを阻まれたそうだ。また動坂三郎は動坂三郎で「乾分たちへの
見せしめもあることだから、気の毒ながら裏切り者の妹へ合力をするのは困る」といって....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
たものであると触れてあるくのである。所詮はむかしの引廻しの格で、他に対する一種の
見せしめであろうが、ずいぶん思い切って残酷な刑罰を加えたものである。 もっとも....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
みると、真東に二百五十マイルほどのあたりに当る。 この峡湾には、まるで人間への
見せしめのような、破船が一つ横たわっている。ジョン・フランクリン卿の探検船「恐怖....
「琵琶伝」より 著者:泉鏡花
に胸をうたれつ。就中重隆が執念き復讐の企にて、意中の人の銃殺さるるを、目前我身に
見せしめ、当時の無念禁ずるあたわず。婦人の意地と、張とのために、勉めて忍びし鬱憤....
「良人教育十四種」より 著者:岡本かの子
ぱらって困らせて見せるか、知人の大酔家を、夫のしらふの時に夫の眼の前へ連れて来て
見せしめにするかです。 正当に警戒し、懇願して見ても駄目でしたら、妻自身も移り....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
仲たがいをした。挙人老爺は贓品の追徴が何よりも肝腎だと言った、少尉殿はまず第一に
見せしめをすべしと言った。少尉殿は近頃一向挙人老爺を眼中に置かなかった。卓を叩き....
「『十八時の音楽浴』の作者の言葉」より 著者:海野十三
、不愉快から未然にのがれることにしている。『月世界探険記』は僕にそういうことを発
見せしめた作品である。 『暗号数字』は「現代」に発表したもの。これをつくるために....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
出すことが出来なくなるのは判り切っている。水野を亡ぼしたのは自分等に対する一種の
見せしめである。この厳重な仕置に懲らされて、白柄組は自然に消滅するよりほかはない....
「多神教」より 著者:泉鏡花
さまを見しょう。見よう。――御身たちもよく覚えて、お社近い村里の、嫁、嬶々、娘の
見せしめにもし、かつは郡へも町へも触れい。布気田。 禰宜 は。 神職 じたばたす....
「唇草」より 著者:岡本かの子
僕は田舎で育ったからよく知ってるが、柳の虫なんか子供の薬になるっていう位だ。一つ
見せしめに僕がこの虫を食べて見せましょう」 千代重は掌の上へ開けた口を臨まして....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
罪に対する懲罰は、これを単に公衆の耳目に供うるにとどめず、またもってしかと今後の
見せしめとなるを要す。この趣旨により当法廷は、上述犯罪の廉をもって、右ダニエルを....