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「見付〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見付の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
ける。―― 13 「目金を買っておかけなさい。お父さんを見付《みつけ》るには目金をかけるのに限りますからね。」 「僕の目は病気ではないよ....
或る女」より 著者:有島武郎
思えた。しかしその瞬間には葉子はわれ知らずはっとなった。ただ通りすがりの人にでも見付けられまいとする心が先に立って、葉子は前後のわきまえもなく、ほとんど無意識に....
僕の帽子のお話」より 著者:有島武郎
お前さんお寝ぼけね、ここにちゃあんとあるじゃありませんか」といいながら、わけなく見付けだしでもなさると、少し耻《はずか》しいと思って、起すのをやめて、かいまきの....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
いた。 「お、広岡さんええ所に帰ったぞな」 笠井が逸早《いちはや》く仁右衛門を見付けてこういうと、仁右衛門の妻は恐れるように怨《うら》むように訴えるように夫を....
溺れかけた兄妹」より 著者:有島武郎
砂山の所をお婆様《ばあさま》を助けながら駈け下りて来るのでした。妹は早くもそれを見付けてそっちに行こうとしているのだとわかりました。 それで私は少し安心して、....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
る作業の必要が痛切に感ぜられてくる。それでまず、最初の、多分余り正確でない法則が見付かったとすると、それによって試しに事柄の経過を予報してみる。そうしてその予言....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
のか、己れの感慨を漏らすのか解らぬ程、熱烈な調子になって居た。 畜生。其奴を野郎見付ければひったくり、見付ければひったくりして、空手にして置いて、搾り栄がしなく....
」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
ない、などと口の中で囁く癖があった。この男がたまたま酒でちらつく目にこの醜い犬を見付けて、この犬をさえ、良い犬可哀い犬だと思った。 「シュッチュカ」とその男は叫....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
うと軽蔑するが、さて少しばかり話をして家路につくと、すぐに聖都の人たちはかれらを見付けてこう言うのである。 「見ろよ。あすこへ行く連中は、ラザルスにお眼を止めら....
黒百合」より 著者:泉鏡花
ぎろりとした眼で島野を見ると、紳士は苦笑して、 「変ったお慰だね、よくそして見付けますなあ。」 「ははあ、なんぞ必ずしも多く労するを用いん。国民皆|堕落、優....
清心庵」より 著者:泉鏡花
…でしょう。 可愛い児とおっしゃるから、何ぞ尼寺でお気に入った、かなりやでもお見付け遊ばしたのかしらなんと思ってさ、うかがって驚いたのは、千ちゃんお前様のこと....
註文帳」より 著者:泉鏡花
が可いぜ。とても独じゃ遣切れねえ、荷物は確に預ったい。」 「何か私も旨え乾物など見付けて提げて来よう、待っていさっせえ。」と作平はてくてく出かけて、 「こんなに....
三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
人の赤児が、美しい布に包まれて捨てられているのでした。伊作の話では、伊作の最初に見付けた時は、赤児はよく眠っていたということでした。 「一体|何処の子供だべいな....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
リの御宅を再三探して下さったが遂に発見できなかった。私はあきらめかねてなおも若し見付かったらと御願いして置いたが、パリを引払われた後も何らの御通知がないから、遂....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
のもこういう親戚のあったためであろう。僕はまたその家の近所に今村次郎という標札を見付け、この名高い速記者(種々の講談の)に敬意を感じたことを覚えている。―― ....