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見付ける
「見付ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見付けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
そこに二坪近くの丸さに、小竹之葉《ささがは》が剥げ、赤土が露《む》き出ているのを
見付けると、息子の岳神は指して笑いながらいった。 「猪が仔猪をつれて来て相撲《す....
「老妓抄」より 著者:岡本かの子
、こうまぜっかえしたが、すぐ真面目になり「そんなときは、何でもいいから苦労の種を
見付けるんだね。苦労もほどほどの分量にゃ持ち合せているもんだよ」 それから二三....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
これでは、いわば進歩の大連鎖の一節が欠けているようなものであった。しかしてそれを
見付けるのにはニュートンを待たなければならなかった。彼はケプラーの三つの法則が、....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
ものである。三間先のコンクリート壁体を舐めるようにして歩いていた帆村は、四ツ角を
見付けると嬉しそうに両手をあげ、まるでゴールのテープを截るような恰好をして、蹣跚....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
な人物を一生懸命で物色したものです。十日ほどの辛抱ののち私は頃合いの犠牲者を到頭
見付けることが出来ました。これが例の細田弓之助という人物です。この細田氏の名前が....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
若し故意だとするとその犯人は鬼神のような奴だと言わなければならない。他殺の証拠を
見付けることは困難だ。結局病死とするのが一番平凡で簡単な解決だ。しかし自分は到底....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
けている。立ち処に殺されちまうぞ」 「ウン、誰にもきかんで、見付けちまおう」 「
見付ける方策が立っているのか」 「うんにゃ、そういうわけでもないが、プログラムを....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
・バットは宵の口だというのに、もう大入満員だった。私達はやっと片隅に小さい卓子を
見付けることが出来た。 「ああら、いらっしゃい」 そういって通りすぎたのは、チ....
「河明り」より 著者:岡本かの子
すように、障子はがたがたと鳴る。だが、その生きものは、硝子板に戸惑って別に入口を
見付けるように、ひゅうひゅう唸って、この建物の四方を馳せ廻る。 ふと今しがた小....
「大脳手術」より 著者:海野十三
になっても、遂に来なかった。またH街の監視も一向効果がなく、珠子たちの姿を一度も
見付けることができなかった。 それから相当たっての或る日のこと、私の許へ一通の....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
来て間もなく夫人と喧嘩して出て行ったので、新吉とはたいした馴染もなかったが新吉を
見付けると懐かしそうに寄って来て無暗と酒を勧めた。彼は夫人の家にいたときからみる....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
なお真面目顔で着て居られる人間も滅多に無いので、彼は世界到るところでもてる場所を
見付けるのに骨が折れぬ。だが贈られたものには自然返礼が必要となり、各地で接待して....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
もともと初めから徳永商店に長く粘り着いてる心持はなく、徳永を踏台にして他の仕事を
見付ける意でいたのだから、日本人の仕事が一も二もなく抑えつけられて手も足も出せな....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
士の腰から煙の渦巻が噴き上ったときに、彼は思わず眼を開いてあたりを見廻し、それを
見付けると、何事か判らないが少くともこの異変が富士全山に関係あることを直覚した。....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
信が強く平常の秀吉の胸にありました。ところがたった一人の茶人、利休にはその欠点を
見付けることが出来ません。天衣無縫と言おうか、鳥道|蹤なしと言おうか、まるで引っ....