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見付け出す
「見付け出す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見付け出すの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
を云うとまず庭へ出て、一匹の蟷螂《かまきり》をさがし出す。時候がいいと一匹や二匹
見付け出すのは雑作《ぞうさ》もない。さて見付け出した蟷螂君の傍《そば》へはっと風....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
解決すると思ったからである。前にも云う通り、往来の者の出来心では、その手がかりを
見付け出すのが面倒であるが、これは菊園にかかり合いのある者に相違ない。番頭がここ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は相違ないのであるが、こうなっては誰も名乗って出るものもない。なにかの手がかりを
見付け出すために、達磨は無残に突きくずされて其の形骸は滅茶苦茶に破壊されてしまっ....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
然とした、弱い不充分なものでなくなるし、更に優れた「工場細胞」をそれ等のなかゝら
見付け出すことも出来るようになる。「ニュース」はその他にも大きな任務を持っていた....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
私はちょっと失望した。 私はこうして昨夜岩形氏と洋装の女が対座していた卓子を
見付け出すつもりであった。そうして、ボーイが持って来て岩形氏のすぐ横に置いたに違....
「旅愁」より 著者:横光利一
べてが男だった。久慈は腐った筵を引き剥いだ後からにょろにょろ現れて来る青い蜥蜴を
見付け出すように、一度ずつ悪感が胸を走った。男だと見破られた女たちはもう二度とよ....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
神組を出し抜いて、途方もない真似をしゃアがる。と、云って怒ったってはじまらない。
見付け出すより仕方がない! ……さあさあお組みよ、手組輿を!」 ....
「鴫突き」より 著者:寺田寅彦
風が少しの弛張もなく流れていた。そうした茫漠たる冬田の中に一羽くらい鴫が居るのを
見付け出すということは到底|素人には出来ない芸当であったが、さすが専門家の要太の....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
るものをお前へ強くくれたばかりだ』と。『お前は永遠の女性なのだから、永遠の男性を
見付け出すまでは、そういうことをしてもよい』と。おいで! さあ、ここへおいで! ....
「偽刑事」より 著者:川田功
かった。彼は本気に慌てて三階へ駈け昇った。身形が別に派手でも何でもないが、彼女を
見付け出すのは鶏群中の雄鶏を見出す程容易であった。彼女の手には反物らしい紙包の買....
「黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
何とかして又四郎を追い出したいと相談を凝したが、律義一方の婿の上から何かの落度を
見付け出すということは頗る困難であった。理屈無しに彼を離婚するには忌が応でも持参....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
興行が理想的であるとしても、団十郎や菊五郎の相手になり得るような名女優をどこから
見付け出すか。故人半四郎や、現在生きている岩井松之助や、坂東秀調や、沢村源之助や....