見回る[語句情報] » 見回る

「見回る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見回るの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
った。今さら、彼は家のことに口を出すつもりは毛頭なかった。ただ、半蔵の仕事部屋を見回るだけに満足した。 店座敷の方へも行って見た。以前の大火に枯れた老樹の跡へ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
なでおろしながら会所へ出るしたくをするところであった。彼は隣家の主人がまだ宿内を見回るまでには至るまいと考え、自分の力にできるだけのことをして、なるべくあの半蔵....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ごろは心を傷めたろうと言って見る未亡人のお富があり、日に一度は必ず隣家の木小屋を見回ることを怠らない番頭格の清助もある。季節がら、木曾の焼き米でも造ったおりは、....
亮の追憶」より 著者:寺田寅彦
格であったらしい。舎監としてもかなりきびしいほうであったらしい。スリッパをはいて見回る、その足音を生徒がけむったがってスリッパというあだ名をつけていたそうである....
火事教育」より 著者:寺田寅彦
いかげんである。 市場の辻の 消防|屯所 夜でも昼でも 火の見で見張り ぐるぐる見回る 北は……… 南は……… 西は……… 東は……… どっかに....
生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
ります。ともかくもそういうように遍歴というものは、その一つ一つの境地をタクシーで見回るだけでなく、そのときにおいては一つの境地が、甲なら甲の境地が一生懸命にそこ....
動物園の一夜」より 著者:平林初之輔
の夜である。それに、動物にも明かりが必要なのか、それとも夜中《やちゅう》に人間が見回る必要があるのか、動物園の中には方々に電灯がついている。 私は恐る恐る陰気....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
この日は防空当番教官にあたっていた私が、病院の玄関から入って大廊下を裏門まで見回る。どの病室の入口にも甲斐甲斐しく服装をととのえた看護婦、学生が身構えしてい....