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「見易い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見易いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
かしたりしているのが、最も適切に「イラッシャイ」や「イカガ様」を表現している事は見易い道理である。 しかもその品物のどれにもこれにも、一つ残らず大きな正札が付....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
店の名を忘れたのではあるまいかと、孫十郎は再びかの仮面をとり出して、店さきの最も見易いところに懸けて置かせたが、それに引き寄せられて来る者はなかった。十日をすぎ....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
は今更断わるまでもないが、従って人情風俗も亦元来道徳的本質のものだということは、見易い道理だろう。人情は習俗性=人倫が意識に現われたものだし、風俗はそれが被服や....
道徳の観念」より 著者:戸坂潤
芸術的判断に於ても、道徳的評価と同じく、その絶対性と神聖味とが強調される所以は、見易い理屈でなければなるまい。絶対真理(相対的真理に対す)も事実上、一定真理の神....
殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
と二千坪以上のものだから、図面では家屋に比してもつとずつと大きくなるわけだけれど見易い為に上の如く記した。 すなわちわれわれは玄関を出て、点線の示す方向に進....
今日の文学の鳥瞰図」より 著者:宮本百合子
の内容を非社会的な、主観と理念と弱小な自我の輾転反側の中に萎縮させて来たことは、見易い現実の推移であった。 今日、林、小林その他一部の作家によって或る意味では....
科学論」より 著者:戸坂潤
実在の連関に帰結するのである。進化論(博物学的自然史)が自然弁証法の最も現象的に見易いそして又最も含蓄のある場合であるのだが、史的唯物論はマルクスの有名な説明に....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
に或る一定の規定を与えずにはおかない。社会科学がそういう影響を受けることは極めて見易いが、自然科学であっても、影響の受け方こそ違え、一定の影響を受けねばならぬと....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
第一は物質の自己運動に就いて。物質の自己運動ということは常識的な表現では極めて見易い事実であると云える。天体は、宇宙は、何も他に俟つ処なく――別に宇宙の外に之....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
では直観というものに就いても、その認識論的成立の歴史が重心をなしていることには、見易い理由があるだろう。で直観は、概念との連関に於てしか、直観そのものとしてさえ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
うに。 (一)私が丸まっちい体をしているので心臓が疲れ易いということ。これは最も見易い常識。 (二)一昨年の一月から六月十三日に母の危篤により帰る迄の間に私は猛....
自由人」より 著者:豊島与志雄
うちに出発して、夜明け前に頂上に着くのが、最もよいとされている。噴火口内の赤熱が見易いし、なお日の出も見られるからだ。提灯の光りで足元を照らして登ってゆく。沓掛....
剣侠」より 著者:国枝史郎
だ」とややあって多四郎は云った。「ナ――ンだ、そうか、こんなことか! ……こんな見易い理屈だったのか! ……よし、解った、これで破った、陣十郎の『逆ノ車』俺にお....
寛政時代の娘納涼風俗」より 著者:上村松園
い庭に降り立って涼を納れて居ります時に「今夜は月蝕だわ……」とふと思い付いて最も見易いように鏡を持ち出して写し取っている所です。空を仰いで眺めているのでは落ち着....
色盲検査表の話」より 著者:石原忍
相当にあっても色神異常者には気がつかないのであります。しかし健康者には赤と緑とは見易い色ですから容易に読むことができます。 これと同じようにして赤緑の色と青黄....