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見澄ます
「見澄ます〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見澄ますの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夢鬼」より 著者:蘭郁二郎
、滅多に人が来ない事を知っていた。 それでも、注意深く、あたりに人気のないのを
見澄ますと、こそこそと体を跼めながら、いまにも崩れそうに積上げられた座蒲団の隙間....
「縊死体」より 著者:夢野久作
だままの新聞紙に気が付くと、慌てて前後を見まわした。そうして誰も通っていないのを
見澄ますと、思い切って表の扉を開いて中に這入った。 空家の中は殆んど真暗であっ....
「シベリヤに近く」より 著者:里村欣三
の剣を避けた。 「よし。車につけ!」 血だらけの苦力は車に這いあがった。それを
見澄ますと、隊長はすぐに乗馬を躍らせて次に跳びかかった。 高村が後列の苦力を、....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
橋を渡って行くうちに、二人とも揃って前後を見まわした。あたりに人通りの絶えた処を
見澄ますと、互いにうなずき合いながら仲よさそうに話し始めた。 「一体全体、猪口兵....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
船手の人々は、そこを去って各※の持場へ分れて行った。 その人々のいなくなるのを
見澄ますと、啓之助はヒラリと陸へ上がってきた。なお念入りに前後を見廻し、足早に飛....