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見物
「見物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
前へ、従兄妹同志《いとこどうし》結婚した不倫《ふりん》の男女の曝《さら》しものを
見物に出かけるつもりである。……
(大正十三年三月)....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
が見っけものなんだ。が、その中でも目についたのは、欄干《らんかん》の外《そと》の
見物の間に、芸者らしい女が交《まじ》っている。色の蒼白い、目の沾《うる》んだ、ど....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
門とが影を落して、見慣れない儀式を致していたと申すのでございますから、余程面白い
見物《みもの》でございましたろう。――そう云えば、前に申し上げる事を忘れましたが....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
誘われて、丁度|於伝仮名書《おでんのかなぶみ》をやっていた新富座《しんとみざ》を
見物に行きますと、丁度向うの桟敷《さじき》の中ほどに、三浦の細君が来ているのを見....
「河童」より 著者:芥川竜之介
せん。現に僕はしばらくたってから、バッグの細君のお産をするところをバッグの小屋へ
見物にゆきました。河童もお産をする時には我々人間と同じことです。やはり医者や産婆....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
「たった三晩しか泊らないのか?」
「さあ、土匪《どひ》の斬罪《ざんざい》か何か
見物でも出来りゃ格別だが、………」
僕はこう答えながら、内心長沙の人譚永年の顔....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
じように静かな顔をしている。
刑場のまわりにはずっと前から、大勢《おおぜい》の
見物が取り巻いている。そのまた
見物の向うの空には、墓原の松が五六本、天蓋《てんが....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
たず》んでいる。南蛮寺《なんばんじ》の堂内へはただ見慣れぬ磔仏《はりきぼとけ》を
見物に来るものも稀《まれ》ではない。しかしこの女のここへ来たのは物好きだけではな....
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
》るはずはない。のみならず新聞のゴシップによると、その代議士は数年以前、動物園を
見物中、猿に尿《いばり》をかけられたことを遺恨《いこん》に思っていたそうである。....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
雑劇の所謂《いわゆる》楔子《せっし》を演じようと云う役者なのである。
すると、
見物の方では、子供だと、始から手を拍って、面白がるが、大人は、容易に感心したよう....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
者たちはいずれも興《きょう》のさめた顔を見合せながら、周囲に佇《たたず》んでいる
見物仲間へ嫌《いや》でも加わらずにはいられなかった。その代りまた後《あと》に残っ....
「運」より 著者:芥川竜之介
せぬ。」
「成程。」
「そこで、戸の隙間《すきま》から、そっと外を覗いて見ると、
見物の男女《なんにょ》の中を、放免《ほうめん》が五六人、それに看督長《かどのおさ....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
《とぐち》へ呼び集めて、勿体《もったい》なくも、御主の御悩みを、笑い興じながら、
見物したものでござる。」
記録の語る所によると、クリストは、「物に狂うたような....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
見たのは五つか六つの時だったであろう。僕は確か父といっしょにそういう珍しいものを
見物した大川端の二州楼へ行った。活動写真は今のように大きい幕に映るのではない。少....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
の伝記は決して無味乾燥ではない。電磁気廻転を発見して、踊り喜び、義弟をつれて曲馬
見物に行き、入口の所でこみ合って喧嘩椅子にかかりて、西向きの室から外を眺めつつ日....