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「見直〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見直の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
報恩記」より 著者:芥川竜之介
知れません。わたしさえそれに気のついた時には、眼のせいかとも思いました。が、何度見直しても、その干《ひ》からびた唇には、確かに微笑らしい明《あかる》みが、漂《た....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
でございます。 『この眼がどうかしたのかしら……。』 そう思って、一|歩退いて見直しますと、良人は矢張り元の通りはっきりした姿で、切株に腰かけて居るのです。 ....
或る女」より 著者:有島武郎
見分けようとしたが、木村に似た容貌《ようぼう》がおぼろに浮かんで来るだけで、どう見直して見てもはっきりした事はもどかしいほどわからなかった。木村であるはずはない....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
に力がこもっていてそれがすぐ私を襲ったからだ。私は画面から目を放してもう一度君を見直さないではいられなくなった。で、そうした。その時、君は不安らしいそのくせ意地....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
女性的天才を生み出さんことだ。男性から真に解放された女性の眼を以て、現在の文化を見直してくれる女性の出現を祈らんことだ。女性の要求から創り出された文化が、これま....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
よ。」 と遮って上げた手の、仔細なく動いたのを、嬉しそうに、少年の肩にかけて、見直して呼吸をついて、 「銑さん、お止しなさいお止しなさい、気味が悪いから、ね、....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
下、そんなに按摩さんが恋しいかな。」 「恋しいよ! ああ、」 と呼吸を吐いて、見直して、眉を顰めながら、声高に笑った。 「ははははは、按摩にこがれてこの体さ。....
婦系図」より 著者:泉鏡花
の掏摸。)と云う、幾分か挑撥的の標語で、主税のその事が出ていたので、持ちかえて、見直したり、引張ったり、畳んだり、太く気を揉んだ様子だったが、ツンと怒った顔をし....
三枚続」より 著者:泉鏡花
た。 金之助ははじめて心着いて、はたと立留って顔を見て、不意だという面色で更に見直したが、 「おお、どうして、」と驚いて言った。 ここに先刻からおみこしを据....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
不承を願うかも知れません。今日の処は、ほんの場の景気をお慰みだけ、芝居は更めてお見直しを願いとうございますので。……つきましては、いずれ楽屋へもお供をいたします....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
暗さに光る、と見つつ、且つその俎の女の正体をお誓に言うのに、一度、気を取られて、見直した時、ふと、もうその目の玉の縦に切れたのが消えていた。 斑※が留っていた....
多神教」より 著者:泉鏡花
い、面を落す。慌てて懐に捻込む時、間近にお沢を見て、ハッと身を退りながら凝と再び見直す)何じゃ、人か、参詣のものか。はて、可惜二つない肝を潰した。ほう、町方の。....
夫人利生記」より 著者:泉鏡花
などが、こちらにお世話になっております。」 「おお、」と片足、胸とともに引いて、見直して、 「これは樹島の御子息かい。――それとなくおたよりは聞いております。何....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
も渡さずに東京へ追い返してしまった。みごとな腕前である。これには私もかげで大いに見直したものであった。もっとも世の中で理想の女房、あるいは夫というようなものはな....
棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
夢の中で失敗の箇所に対する暗示を得ることもある。 しかし目がさめてからその絵を見直すと、実際の絵と全然別の失敗箇所であったりしてがっかりすることもある。 自....