»
見積
「見積〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見積の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
を忘れなかった。この町の人々は子供の時から無数の葬式を見ているため、葬式の費用を
見積《みつも》ることに異常の才能を生じている。現に夏休みの一日前に数学を教える桐....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ァ人間界の年数に直したら何年位になろうかな……。』と老竜神はにこにこし乍ら『少く
見積っても三|万年位にはなるであろうかな。』 『三|万年!』と私はびっくりして、....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
できる人があったとしたら、一年で地球を一回りすることができるというのである。この
見積りに従えば、地球の大円周の長さは四三八〇〇キロメートルになるが、これは実にほ....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
してくれます。聞くだけでも楽みで、つんだり、崩したり、切組みましたり、庭背戸まで
見積って、子供の積木細工で居るうちに、日が経ちます。……鳥居数をくぐり、門松を視....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
もっとも、下職も三人入り、破屋も金銀の地金に、輝いて世に出ました。仕上り二年間の
見積の処が、一年と持たず、四月五月といううちから、職人の作料工賃にも差支えが出来....
「映画と音楽」より 著者:伊丹万作
するあらゆる部門にわたつて準専門家なみの研鑚を積まなければならぬとしたら、少なく
見積つても修業期間に二百年位はかかるのである。 要するに監督という職業は専門的....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
故意であろうと無かろうと、阿Qはたちまち頭じゅうの禿を真赤にして怒り出し、相手を
見積って、無口の奴は言い負かし、弱そうな奴は擲りつけた。しかしどういうものかしら....
「屏風祭」より 著者:上村松園
。とにかく国宝級のものもずいぶんとあって、それを一枚うつすのにすくなくても二日は
見積もらなければならないものもあるから、年たった一度、二日間の祇園祭では一枚の屏....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
ばならない。偶像破壊の世の中でも古いものを全然棄てゝ了う事は出来ない。此費用だけ
見積っても中々容易では無い。と云って少し頭脳の仕入れに油断すると、直ぐ時代に遅れ....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
は、米国海軍と空軍との有する兵力と訓練と、そしてその精密精巧なる理化学兵器とから
見積られるところの換算戦闘力は、日本人の考えているより、十倍近くも強いということ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
見す見す負けるような計画を作る筈もない。そうかと云って、いくら吾が飛行機の優秀を
見積り、兵員の技能を過信してもこの比率は、あまりに桁外れすぎる。そこで問題の解答....
「発明小僧」より 著者:海野十三
とを御存知ですか。」 社員「ウソをつけ!」 小僧「イエ本当でございますよ。内輪に
見積りましても、俄然元気を恢復して、居睡りのあと、仕事が捗りますデス。そこで居睡....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
生活をして恥を掻くようなことはあるまいか、胸の中でむす子が貰う学資金の使い分けを
見積りしていた。しかし、それよりも、むす子に向って次の靠れ壁から声をかけた一人の....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
る。しかし、吉原で大兵庫屋の花魁を請け出すという以上は、何かの雑用《ぞうよう》を
見積もって、まず千両仕事であるらしく思われた。その話を聴いて、治六も同じく首をか....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
梢をゆすって通った。 「予が前では言われぬか。頼長は兼輔ほどに頼もしい男でないと
見積もられたか。さりとは心外じゃ」と、頼長はいよいよ興《きょう》にふけったように....