見聞き[語句情報] » 見聞き

「見聞き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見聞きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
ま》のような大きな男が親しみやすい遊び相手と見て取ったらしい。貞世がその日学校で見聞きして来た事などを例のとおり残らず姉に報告しようと、なんでも構わず、なんでも....
身投げ救助業」より 著者:菊池寛
合には、老婆は暗い水面を見つめながら、微かに念仏を唱えた。しかし、こうして老婆の見聞きする自殺者は、一人や二人ではなかった。二月に一度、多い時には一月に二度も老....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
であった。 式部は加茂の社に知己の者があったので、祈祷や祓いのことなどを少しは見聞きしていた。もとの主人が易学を心得ていたので、その道のことも少しは聞きかじっ....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
まる……そんなとこで、二十年も廷丁なんぞ勤めていりゃア、さだめし面白い話ばかり、見聞きしてるだろうとお思いでしょうが、ところが、二十年も勤めてると云うのが、こい....
死者の書」より 著者:折口信夫
い朝目でしょう」などと、そわそわと興奮したり、むやみに塞ぎこんだりして居るのを、見聞きしていた。 郎女は、生れてはじめて、「朝目よく」と謂った語を、内容深く感じ....
巴里のむす子へ」より 著者:岡本かの子
|利一さんの旅行文、読売の巴里特派員松尾|邦之助氏の日本の美術雑誌通信でも親しく見聞きして嬉しい。健気なむす子よと言い送り度い。年少で親を離れ異国の都で、よくも....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
いだのか、多く見、多く聞き、多く楽しむという性格に恵まれて、江戸の事も比較的多く見聞きし得たのである。それもただ自らプレイする気持だけで、後世に語り伝えようと思....
我が宗教観」より 著者:淡島寒月
てボンベイとセイロンの間を走ったという話がありますが、そのハンマンなどいうものを見聞きする事などが楽しみだったり、面白いので、つまり宗教を通じて外国の趣味を感得....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
両所、あれを……」 とこう云ってから、二人の同心へ小さい声で何やら囁いたことを見聞きしたことであろう。しかし後からつけて行かなかった、小糸新八郎にはそのような....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
を渡って行くことなども……」 二人は沼の方へ歩いて行った。 藪の陰に佇んで、見聞きしていた頼母は太い息を吐き、 「さてはそういう事情だったのか」と声に出して....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
三の親類や、近所の人達の情によって、営まれたという葬式の様子や、形ばかりの石塔を見聞きするにつれ、故郷の人々の厚情を、感謝せざるを得なかった。 「これから甚内さ....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
が、彼らも一生涯、そのことは忘れられまい。そのため癈人になるだろう。とはいえ毎夜見聞きしなければならない、俺たちよりは幸福だろう」 間! またも静かになった。....
ばけものばなし」より 著者:岸田劉生
ではなく本当に気がちがうのである。 ただ普通の狂気と異うのは、その人の狂気前に見聞きしていた狐つきなどの説話が、全く無意識の中に狂気と同時にその人の頭脳の中に....
むかでの跫音」より 著者:大倉燁子
という、ただそれだけの理由で、伯父側の人々は彼に対して非常な反感を懐いていたのを見聞きしていたので、よくも知らない私までが、何となく快からず思うようになっていた....
お茶漬けの味」より 著者:北大路魯山人
いで、「高いものは美味そうだ」「安いものは食いたくない」と言って選択しているのを見聞きするが、こんな考え方は、茶漬けであっても一考を要する。茶漬けを食いたいと要....