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見舞
「見舞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見舞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
た。
それから重吉は茶の間の隣りにやはり床に就いている姑《しゅうとめ》のお鳥を
見舞うのだった。お鳥は玄鶴の寝こまない前から、――七八年前から腰抜けになり、便所....
「河童」より 著者:芥川竜之介
とに感動していたことはたしかです。
「おい、バッグ、どうして来た?」
「へい、お
見舞いに上がったのです。なんでも御病気だとかいうことですから。」
「どうしてそん....
「彼」より 著者:芥川竜之介
結核《じんぞうけっかく》だった。僕は時々ビスケットなどを持ち、彼のいる書生部屋へ
見舞いに行った。彼はいつも床《とこ》の上に細い膝《ひざ》を抱《だ》いたまま、存外....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
い立って、喜三郎に蘭袋を迎えにやった。蘭袋はその日も酒気を帯びて、早速彼の病床を
見舞った。「先生、永々の御介抱、甚太夫|辱《かたじけな》く存じ申す。」――彼は蘭....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
の男に違いない。何でも偵察か何かに出た所が我軍の騎兵と衝突して頸へ一つ日本刀をお
見舞申されたと云っていた。」
「へえ、妙な縁だね。だがそいつはこの新聞で見ると、....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
らしい。長崎《ながさき》あたりの村々には、時々日の暮の光と一しょに、天使や聖徒の
見舞う事があった。現にあのさん・じょあん・ばちすたさえ、一度などは浦上《うらかみ....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
昨今のようじゃ、――」
お絹の夫も横合いから、滑かな言葉をつけ加えた。ちょうど
見舞いに来合せていた、この若い呉服屋《ごふくや》の主人は、短い口髭《くちひげ》に....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
くらい》さえ直すと云うことである。どうか新之丞の命も助けて頂きたい。………
「お
見舞下さいますか? いかがでございましょう?」
女はこう云う言葉の間《ま》も、....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
とは一年越互に思い合っていたのですが、どうした訣《わけ》か去年の暮に叔母の病気を
見舞いに行ったぎり、音沙汰もなくなってしまったのです。驚いたは新蔵ばかりでなく、....
「或る女」より 著者:有島武郎
た。「三日も食堂に出ないで閉じこもっているのに、なんという事務長だろう、一ぺんも
見舞いに来ないとはあんまりひどい」こんな事を思っていた。そしてその一方では縁もゆ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
一人の老僕なども、私が岩屋に居る時に前後して歿しまして、その都度私はこちらから、
見舞に参ったのでございます。何れあなたとしては、幽界から観た臨終の光景を知りたい....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
備を整える。彼は幾つかの不可犯の法則によりて支配せられる。若しこれを犯せば、彼を
見舞うものは不幸であり、損害であり、若し又|之を守れば、彼に訪るるものは進歩であ....
「初雪」より 著者:秋田滋
* 年が明けて、まだ幾日もたたない頃のことだった。彼女は大きな不幸に
見舞われた。乗物の事故のために、両親が不慮の死を遂げたのである。葬儀に列席しなけ....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
に身を寄せていたが、たまたま一年志願で入営していた田原春次君(現社会党代議士)が
見舞にやってきて『お前らねらわれてるぞ、気をつけろ』と注意して帰った。社会主義者....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
まででしたがね。僕はSという友だちと一しょにその路地の奥にいるもう一人の友だちを
見舞に行ったんです。するとSという友だちが溝の中へ落ちてしまってね……」 「ああ....