見越しの松[語句情報] » 見越しの松

「見越しの松〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見越しの松の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
兎《と》に角《かく》小ぢんまりと出来上った、奥床しい門構えの家だった。殊に近頃は見越しの松に雪よけの縄がかかったり、玄関の前に敷いた枯れ松葉に藪柑子《やぶこうじ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
目でいって、右門とともに伝六をも導き入れた一家というのは、おあつらえの船板べいに見越しの松といったこしらえで、へやは広からずといえども器具調度は相当にちんまりと....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
たから、近寄って一見すると、だがこれが少し不思議です。お約束どおりの、舟板べいで見越しの松でもがあるかと思いのほかに、ただの町家で、それがまた、ついこのごろ建て....
煩悩秘文書」より 著者:林不忘
角は、名ある人のお囲い者の住居でもあるか、お約束の舟板塀に、冬の支度に藁を巻いた見越しの松が、往来に枝を拡げて、お妾の所在なさであろう、この夕暮を退屈そうに、今....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
から絶滅しないのであります。警察に出る捜索願いが絶えないわけであります。船板塀に見越しの松や、売れなくともよい小売店の影は決して世の中から消え失せない道理であり....
ながうた勧進帳」より 著者:酒井嘉七
は、四五人もあったのでございました。 師匠の宅は坂東堀にございまして、黒板塀に見越しの松さながら、芝居の書割にある様な、三階建のお住居でございました。で家内は....