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見限る
「見限る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見限るの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
冷たい心の忍んでいることを、次郎左衛門はまだ覚らないらしかった。 次郎左衛門を
見限ると同時に、彼女はむやみに栄之丞が懐かしくなって、うかうかと起請を焼いたこと....
「入れ札」より 著者:菊池寛
い! 九郎助 入れ札じゃ、俺三人の中へはいれねえや。 弥助 そんなにお前、自分を
見限るにも当らねえじゃねえか。忠次の一の子分といえばお前さんにきまっているじゃね....
「マクシム・ゴーリキイによって描かれた婦人」より 著者:宮本百合子
ロシアを捨てて、しかも古いロシアの嘆きの唱を歌いつつ稼いでいるように、ソヴェトを
見限るであろうということであった。 一方ソヴェト同盟ではゴーリキイが帰って来る....
「魔都」より 著者:久生十蘭
……たとえ、お前がほんとうに鶴子やとめを殺ったんだって、そのぐらいのことでお前を
見限るようなことはしないから、その方も安心なさい。でもね、諄いようだが、もう一言....
「酒徒漂泊」より 著者:佐藤垢石
ければ、このまま寝かして貰うよりほかに順序はない訳である。 しかし、そう簡単に
見限るものでもあるまい。何とか苦心してみるのも、手段であると考え直した。 そこ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
たろうが、いざ隠遁すれば、それは本質において閑適の詩人であった。というよりは世を
見限ることによって、一つの詩境を建立した人々だといった方が、なおよいかも知れない....