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規範
「規範〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
規範の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
て認むべきものが少くないと思っている。
全国の都市の多くはことごとくその発達の
規範を東京ないし大阪に求めている。しかし東京ないし大阪のごとくになるということは....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
よれば、音楽上の「いき」は旋律《せんりつ》とリズムの二方面に表われている。旋律の
規範としての音階は、わが国には都節《みやこぶし》音階と田舎節《いなかぶし》音階と....
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
上がった感情です。あなたに対しては、心の中で、すでに、愛さなければならないという
規範《きはん》を、打ち樹《た》てていたと思います。
ホノルル・ブロオドウェイの....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
しては感情の自由を獲得し、未来に対しては意志の自由を主張し、現在の中にのみ必然の
規範を立しようとするものだ。 何故お前はその立場に立つのだと問われるなら、そう....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
を表わす言葉に過ぎない。屈原いわく「聖人はよく世とともに推移す。」われらの道徳的
規範は社会の過去の必要から生まれたものであるが、社会は依然として旧態にとどまるべ....
「学生時代」より 著者:幸田露伴
て居るのです。即ち月曜日には孟子、火曜日には詩経、水曜日には大学、木曜日には文章
規範、金曜日には何、土曜日には何というようになって居るので、易いものは学力の低い....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
だけでも一目瞭然であろう。 不幸にしてその頃は封建時代で、その時代特有の窮屈な
規範に縛られ易い能楽の事とて、翁の声価も極めて小範囲に限って認められていた憾みが....
「嫉みの話」より 著者:折口信夫
普通の形になるのだが、仏教が社会の根底にならぬうちは、そうではなく、仏教は生活の
規範になっておらぬ。その頃は、神のために夫から去るのだと考えている。平安朝では、....
「続堕落論」より 著者:坂口安吾
新津某という新しい石油成金の逸話に変り、現に尚新潟市民の日常の教訓となり、生活の
規範となっていることを知った。 百万長者が五十銭の車代を三十銭にねぎることが美....
「堕落論」より 著者:坂口安吾
うであるけれども、少数の天才は管理や支配の方法に独創をもち、それが凡庸な政治家の
規範となって個々の時代、個々の政治を貫く一つの歴史の形で巨大な生き者の意志を示し....
「学生と読書」より 著者:倉田百三
、失望とを私に与えた。私はこの書を反復熟読し、それを指導原理として私の実践生活を
規範しようとさえもしたが、しかし結局はそれも破綻して、私は倫理学以上の、「善悪を....
「役人学三則」より 著者:末弘厳太郎
を拒絶する。私はそれを根本的に間違っていると考える。裁判の例をとってみても、裁判
規範たるべき法規の不存在は決して裁判拒絶の理由となるものではない。もしも裁判官が....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
ましたが、お手紙も短歌も見事なものでした。白石のものを使われたのは、近世の文章の
規範となるものとのお考でしたろう。 兄の歿後、与謝野寛先生のところへおりおり伺....
「法学とは何か」より 著者:末弘厳太郎
もとづいておこなわれる。実際の勤務にあたって勤務者がこういう無矛盾・斉合的な行為
規範にしたがうことが、集団全体のあの「一糸みだれぬ」運営の基礎となるわけである」....
「偶言」より 著者:津田左右吉
固定したものではない。だから、過去の趣味は歴史的事実として真実であっても、将来の
規範とせらるべきものではない。日本人が淡泊で、清楚で、軽快な趣味をこれから後も持....