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覚え書き
「覚え書き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
覚え書きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
マスも磁性のあることを知った時である。 ファラデーは研究している間、大きな紙に
覚え書きを取って行き、実験が終るとそれを少し書きなおし、一部の順序を換えたり、不....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
樫田武平(二四歳) (住所) といった、今日の事件に関係なく記入された
覚え書きであったのだ。 赤羽主任は、それをチラと見るや、忽ちにして脳裡に蟠って....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
イは骨牌を一枚ずつ投げては少しく間を置いて、賭博者に持ち札を揃えたり、負けた金の
覚え書きなどをする時間をあたえ、一方には賭博者の要求に対していちいち慇懃に耳を傾....
「まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
たったりしたものでしょうが、そうしたものはどうしても忘れやすいものですから、また
覚え書きに書きとめておくようになりました。そうなるとまた、そうして書きとめておい....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
るだけそのことばのままに記録しようと決心しました。用事で忙しければ、すくなくとも
覚え書きを取っておこうとおもいます。この原稿にはずいぶん、あなたもお喜びになるに....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
的であった。偶然にも、彼は尾州藩の磅※隊その他と共に江戸まで行ったという従軍医が
覚え書きの写しを手に入れた。名古屋の医者の手になった見聞録ともいうべきものだ。 ....
「自分だけの世界」より 著者:辻潤
これは読者のためではなく寧ろ自分の
覚え書きのつもりで書いて置くのである。だが読者にも何等かの参考にならないとも限ら....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
らなければ一編の有機的な映画はできるはずはないのである。いわゆる「カフスに書いた
覚え書き」によって撮影を進行させ、出たとこ勝負のショットをたくさんに集積した上で....
「映画の世界像」より 著者:寺田寅彦
ろうが、これらもいっさい省略してここには触れないことにした。 もし、この一編の
覚え書きのような未定稿が、映画の製作者と観賞者になんらかの有用な暗示を提供するこ....
「小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」」より 著者:寺田寅彦
おそらく夕飯後の静かな時間などに夫人を相手にいろいろのことを質問したりして、その
覚え書きのようなつもりで紙片の端に書きとめたのではないかという想像が起こってくる....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
いうことを目的として書くのではない。ただ自分でほんとうにおもしろいと感じたことの
覚え書きか、さもなければ譬喩《ひゆ》か説明のために便利な道具として使うための借り....
「津浪と人間」より 著者:寺田寅彦
紀元二十世紀にも全く同じように行われるのである。科学の方則とは畢竟「自然の記憶の
覚え書き」である。自然ほど伝統に忠実なものはないのである。 それだからこそ、二....
「夏目漱石先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
老を残したのだそうである。先生の死後に出て来たノートの中に「Tのすしの食い方」と
覚え書きのしてあったのは、この時のことらしい。 千駄木へ居を定められてからは、....
「俳句の精神」より 著者:寺田寅彦
呂の関係にも頓着しない。それでは言わば多少気のきいたノート・ド・カルネー(手帳の
覚え書き)ぐらいにはなるかもしれないが、しかし日本俳句の力強さも、振動性も拡張性....
「B教授の死」より 著者:寺田寅彦
だ事実の記憶の消え残っている今のうちに、あらましのことだけをなるべくザハリッヒな
覚え書きのような形で書き留めておくことにしようと思う。 欧州大戦の終末に近いあ....