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親書
「親書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
親書の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ほら――ごらん下さりませ。この脇差とこんな手紙が落ちていたのでござります。他人の
親書を犯してはならぬと存じましたゆえ、中味は改めずにござりまするが、手紙の方の上....
「興津弥五右衛門の遺書」より 著者:森鴎外
景一は森を斥候の中に交ぜて陣所を出だし遣り候。森は首尾よく城内に入り、幽斎公の御
親書を得て、翌晩関東へ出立いたし候。この歳赤松家滅亡せられ候により、景一は森の案....
「地上」より 著者:島田清次郎
ことが苦痛になった。彼は「それじゃ明日は僕一人で行ってまいります」と言って天野の
親書を懐にして自分の部屋へ去ろうとした。そのとき、障子をあけて覗きこんだ者があっ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
、御身よく胸に手をあてて、見せかけの真実と、有効目標とを見分け給え」そして、この
親書は、愛情の誓いをもってむすばれている。「善良なるトマスと、忠誠なるマウントジ....
「三国志」より 著者:吉川英治
兵を、嘉徳門や長楽宮の内門にまでみっしり伏せておいて、何太后をだまし何進を召すの
親書を書かせた。 宮門を出た使者は平和時のように、わざと美車金鞍をかがやかせ、....
「三国志」より 著者:吉川英治
北の府に来れりというので、袁紹は、日を期して謁見を与えた。 孫乾は、まず玄徳の
親書を捧呈してから、 「願わくは、閣下の精練の兵武をもって、許都の曹賊を討平し、....
「三国志」より 著者:吉川英治
うやしく彼の前へ一書が捧げられた。書簡は皮革をもって封じられ、まぎれもない曹操の
親書ではあった。 ――けれど周瑜は、一読するや否、面に激色をあらわして、 「使....
「三国志」より 著者:吉川英治
せるまでには行きますまい」 「それには、どうしたらよいか」 「丞相からもう一度、
親書を韓遂にあててお書きなさい」 「そうそう、用もないのに、書簡をやるのもおかし....
「三国志」より 著者:吉川英治
した。 夏侯淵は、いつか必ず王命のあることと期待していた折であったので、喜んで
親書を開いた。それには、 詔シテ夏侯淵ニコレヲ知ラシム。オヨソ将タルモノハ、当ニ....
「三国志」より 著者:吉川英治
手筈ですから、何とぞ、お抜かりなくねがいたい」 「分りました。――が、夏侯※馬の
親書でもご持参なされたか」 「もとよりのこと」と、裴緒は、汗みずくな肌着の下から....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
像はつく。 はたして、正月の四日。 畠山国清が尊氏の使いとしてみえた。尊氏の
親書を持っていた。和談の名目で来たのである。 「何はあれ、連れて来いと、先に鎌倉....