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「角力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

角力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
親子」より 著者:有島武郎
気のいい老人だったよ、どうも。酔うといつでも大肌ぬぎになって、すわったままひとり角力を取って見せたものだったが、どうした癖か、唇を締めておいて、ぷっぷっと唾を霧....
灯台鬼」より 著者:大阪圭吉
るが、真ン中の海に面した灯台の頭は真っ暗闇だ。地上の灯の余映を受けて、闇の中へ女角力の腹のようにボンヤリと浮き上ったその白塔の下では、胡麻塩髭を生やして乃木大将....
幽霊妻」より 著者:大阪圭吉
空に派手な浴衣地の寝衣を着て、長い髪の毛を頭の上でチョコンと結んだ、一人の異様な角力取りが、我れと己れの舌を噛み切って、仰向きざまにぶっ倒れていたのでございます....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
お客こそ大したものだ。朝から晩まで誰かしら外部のものが詰めかけ、ハモニカ、合唱、角力、哄笑。それらは麻川氏の神経に触らなくて「種|蒔く氏」の外は殆ど皆おとなしく....
海底都市」より 著者:海野十三
僕の力にうち勝ち、からだから、手から足から、逃げだした。僕がやっきになって一人|角力《ずもう》をとっているうちにとうとう僕は赤裸《はだか》になってしまった。 「....
火星探険」より 著者:海野十三
熱いコーヒーが博士を火傷《やけど》させないようにと思って、一生けんめいコーヒーと角力をとったのさ。そしてこれ、僕はこんなに両手を火傷しちゃった」 山木はそうい....
四次元漂流」より 著者:海野十三
「やあ成宗君か。早く手配をしてくれてありがとう。で、当人の様子はどうだね」 お角力さんのように肥った田山課長は靴をぬいで上りながら聞いた。 「はい。それがどう....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
かしいほど、お尻がふわりと浮きあがる気持だった。 三郎は、両手で膝頭をつかんで、角力をするときのように、しやがもうとしたが、膝頭が、いやに重いような感じだった。....
黒百合」より 著者:泉鏡花
る数ではないから、家業はそれっきりである上に、俳優狂を始めて茶屋小屋|入をする、角力取、芸人を引張込んで雲井を吹かす、酒を飲む、骨牌を弄ぶ、爪弾を遣る、洗髪の意....
一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
氏の持つ、最大の悪癖だった。賭けたがること、相場が好き、ボロ株が好き、おまけに、角力が好きで光風が贔屓であった。しかし、それも考えれば理由のないこともない。草叢....
北斗帖」より 著者:違星北斗
めて泣いた一宵 単純な民族性を深刻に マキリもて彫るアイヌの細工 アイヌには熊と角力を取る様な 者もあるだろ数の中には 悪辣で栄えるよりは正直で 亡びるアイヌ勝....
キド効果」より 著者:海野十三
す。扉を内側から押さえていたのは……。けッけッ怪しからん」 六尺豊かな、まるで角力取のような専務車掌は、湯気のたつような怒り方だった。 ギャング一団は、鬼が....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
は飛込んで引縛られて小便を、これだけはどうも不可い……どいつも私に二嵩ぐらい、村角力らしいのも交って、六人居ます。 間に合う、合わないは別として、私は第二の手....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
は「め組の喧嘩」であった。一番目の小百合殺しは一向問題にならなかったが、二番目の角力と鳶の者の喧嘩は座方の宣伝が頗る効を奏して、どこでもその噂で持ち切っていると....
残された日」より 著者:小川未明
も積もっていました。そして子供らは、学校から帰ると外に出て雪投げをして遊んだり、角力を取ったりした。雪だるまなどをこしらえて遊んだりして、夜になると燈火の下で机....