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解ける
「解ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
解けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
、素戔嗚の腰へ縋《すが》りついた。
「そうです。とうとう来たようです。神々の謎の
解ける時が。」
彼は対岸に眼を配《くば》りながら、おもむろに高麗剣《こまつるぎ....
「或る女」より 著者:有島武郎
目に媚《こ》びを集めてじっと木村を見た。しかし木村の感情はひどくほつれて、容易に
解ける様子はなかった。葉子を故意に威圧しようとたくらむわざとな改まりかたも見えた....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
水瓶の水とともに、胸が氷に鎖されたから、何の考えもつかなかった。ここで暖かに心が
解けると、……分かった、饂飩で虐待した理由というのが――紹介状をつけた画伯は、近....
「妖術」より 著者:泉鏡花
の取れる事一通りでない。 煙草ももう吸い飽きて、拱いてもだらしなく、ぐったりと
解ける腕組みを仕直し仕直し、がっくりと仰向いて、唇をペろぺろと舌で嘗める親仁も、....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
迄休んだようである。三時を過ぎたが敵勢進攻の模様見えず、午後四時すこし前に警報が
解ける。今日は前触れだけで終了したわけだ。 ◯敵の機動部隊は逃げたらしいが、戦果....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
ノナオナスヲトレツコタデレスハ」 明らかに、これは暗号だ。 暗号である以上、
解けるはずだ。 「よろしい。解いてやるぞ」 袋探偵は自分の机の上に、例の片仮名....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
様がた、お目かけられものかも知れない――お待ち……あれ、気の疾い。」 紫の袖が
解けると、扇子が、柳の膝に、丁と当った。 びくりとして、三つ、ひらめく舌を縮め....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
は何かね。人間でないものというと、常識では解けないじゃないか」 「それがはっきり
解けると、この事件もたちどころに解決するのですが、まだわかりません。しかし人間で....
「火星兵団」より 著者:海野十三
を、進化した動く植物だと仮定して考えると、これまでに疑問だったことが、大分うまく
解ける!)
蟻田博士は、火星人は動物でないと言った。だから植物であるというのは....
「怪塔王」より 著者:海野十三
ょうか。そしてこれから何をしようと言うのでしょうか。この重大な秘密はいつになれば
解けるのでしょうか。 われわれはいましばらくこのままに、塩田大尉や一彦少年や、....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
というものであろうが、不思議なこととて気になった。しかし後日になってその不思議が
解ける日がやってきたとき、八十助は呼吸の止まるような驚愕を経験しなければならなか....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
言訳なさと可懐しさ、とそこに、見える女の姿に、心は暗の目は※として白い雪、睫毛に
解けるか雫が落ちた。 十一 「……そういったわけだもの、ね、……そ....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
ばに、静と留まる。 そのまま葉が垂れると、縋りつく状に、きらきらと水が乗る、と
解けるともなしに柔かに、ほろほろと布が弛んで、細長い包みの裾が、ふッくりと胸にな....
「暗号数字」より 著者:海野十三
は一つのヒントをつかんだ。 「なるほど、やっぱり考えてみるものだなあ。すこしずつ
解けるじゃないか」 かれはどういう風に考えたか。 74□に8をかけて、その答....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
外の一面しか知らない説で、極めてオオプンな、誰に対しても城府を撤して奥底もなく打
解ける半面をも持っていたのは私の初対面でも解る。若い人が常に眷いて集まったので推....