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解る
「解る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
解るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
もないじゃありませんか」
と渡瀬さんは無遠慮にいって、頭のいい人らしくはっきり
解るように教えてくれた。おぬいはその間にようやく感情を抑えつけて、また先きを読み....
「弓町より」より 著者:石川啄木
~~~~~~ 粗雑《そざつ》ないい方ながら、以上で私のいわんとするところはほぼ
解ることと思う。――いや、も一ついい残したことがある。それは、我々の要求する詩は....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
けはないが、自分の親を、その年紀で、友達の前で、呼ぶに母様をもってするのでも大略
解る。酒に酔わずにアルコオルに中毒るような人物で。 年紀は二十七。従五位|勲三....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
となのだ。主義の為めには生命を捨ててもその生命の緊張を保とうとするその心持はよく
解る。 然しながら私には生命を賭しても主張すべき主義がない。主義というべきもの....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
、帝國主義的見解にあらず、最高の道義にもとづく眞の平和的理想を内包していることが
解るであろう。東亞連盟運動は、世界のあらゆる民族の間に正しき協和を樹立するため、....
「絵本の春」より 著者:泉鏡花
私は今でも現ながら不思議に思う。昼は見えない。逢魔が時からは朧にもあらずして
解る。が、夜の裏木戸は小児心にも遠慮される。……かし本の紙ばかり、三日五日続けて....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
地の前を、このお伽堂へ押して来た。 下駄と下駄の音も聞える。近づいたから、よく
解る。三人とも揃いの黒|羽二重の羽織で、五つ紋の、その、紋の一つ一つ、円か、環の....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
の一まで来たところだよ。何もかも三分の一だ。所謂古い言葉と今の口語と比べてみても
解る。正確に違って来たのは、「なり」「なりけり」と「だ」「である」だけだ。それも....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
に襲って来る瓦解をよく語っている。この手記は鋭い神経をもつ人や感じやすい者のみに
解るような悲惨な最後の理由を述べ尽しているのである。以下その手記である、―― ....
「寡婦」より 著者:秋田滋
。僕にはそう思えます。従姉さんに僕が解ったら、僕たちは仕合せになれるんだがなア。
解るためには愛することが必要です」 私は笑って、この子に接吻をしてやりました。....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
石ただみのうえをこつこつと歩いて来る跫音を聴くだけで、もう誰が来たのか、ちゃんと
解るようになってしまった。 見なれない顔が一つでも教会へ来れば、彼にとっては大....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
。しからば人は、人間のごときものは、もはや、とるに足らぬつまらぬものであることが
解る。船に乗って人の群がる岸を離れてみよ。やがて岸だけしか見えなくなる。生きもの....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
いう形で理屈においてそう変ったことはない。日本にいても、アメリカの憲法の在り方は
解るし、運営についても一応は紹介されているが、これを現実に見てこの視察の結果とし....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
遊ぶやからが悪戯にするか、もしくは矢張り伴にはぐれたために呼び合う声であることが
解る。そんなことで粂吉と離れ離れになって終ったことも屡々あった。どうかするとつい....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
事である。 一九一四年八月十八日頃のモルトケの煩悶はこの辺の事情を見透せば自ら
解るではないか。敵は予期した通りロートリンゲンに侵入して来た。しかしその態度が慎....