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触発
「触発〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
触発の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「科学論」より 著者:戸坂潤
のである。 だがカントはもう一方の問題を解決しようとはしていない、物自体が心を
触発。 * カントの物自体に就いての解釈の内、最も優れたものはエンゲルスとレーニ....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
のに、どんなに持って来いのものであるかを知るべきだ。 * 範疇が、物そのものから
触発される感性へ、結び付かねばならぬという理由から、形而上学の批判を始めたカント....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
ならぬ。
物質のこの最も直接な認識可能性を、カントが、物そのものが吾々の感性を
触発する、という言葉で以て云い表わしたことは、有名な事実であると共に、極めて意味....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
の材料は、客観的な物そのものから、主観へ感覚として与えられる。物自体が人間の心を
触発することが感覚だという。空間と時間という二種の純粋直観は、直観形式として、こ....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
知覚という感覚内容から出発しなければ確実にならないと全く同様に、評論も亦、直接に
触発された印象というセンスから出発しなければならないのは明らかである。初めから批....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
ジオの発達がまだ日が浅いので、一般世間ではラジオに精々娯楽か何かを(或いは同様に
触発的な相場ニュースでもいいが)、求める程度に要求が謙譲なのである。 だが、吾....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
では、あまり同情の対象にはならぬ。お説教の対象にはなっても人間の道徳的皮膚感触を
触発するものではない。之に反して火事で焼け出されたり不慮の病気で食えなくなったり....
「新婦人協会の請願運動」より 著者:与謝野晶子
ません。私は新婦人協会を初め、我国の婦人運動の先駆者たちが、一生涯純粋な恋愛にも
触発されず、高雅な芸術にも浸染されない欧米の不幸な女権主義の独身婦人や基督教婦人....
「娯楽論」より 著者:戸坂潤
面白さ、それだけ芸術としては本格的な面白さは、多くの場合、いきなり触れては魅惑を
触発しないに拘らず、外面の面白さにつられて内面へ案内されて行くという順序を踏むと....
「新感覚論」より 著者:横光利一
解困難な現象ではないのである。何ぜならこれは、今迄用い適用されていた感覚が、その
触発対象を客観的形式からより主観的形式へと変更させて来たからに他ならない。だが、....
「哲学入門」より 著者:三木清
式が加わらねばならず、知識はすべて内容と形式とから成っている。感覚は物そのものに
触発されて生ずるものであり、物そのものに制約されている。これに反して内容を統一す....
「女坑主」より 著者:夢野久作
投げ込んで置いた自分自分の荷物を拾い集めて来て、それぞれに材料を出し合って一つの
触発水雷を作ります。……がしかし……仕事のむずかしいのはここまでで、アトは何でも....
「「自然」を深めよ」より 著者:和辻哲郎
ぎない。いわば自己を客観化して感じているのであって、対手はただ、その自己客観化を
触発するにとどまるのである。――すなわち我々はある外形を見た時に、その外形の意味....
「『劉生画集及芸術観』について」より 著者:和辻哲郎
加しておく必要を感ずる。岸田君が内なる美の直接に現わされたものを装飾とし、自然に
触発せられて現わされたものを写実とする見方は、きわめて興味の深いものである。こと....