触穢[語句情報] »
触穢
「触穢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
触穢の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
いちはや》く起きて叫び噪《さわ》ぐは日本の猴もしかり。 『和漢三才図会』に、猴、
触穢《しょくえ》を忌む。血を見ればすなわち愁《うれ》うとあるが、糞をやり散らすの....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
なり、したがってその荒野原で噛み合いをした犬どもが禁裏の中に紛れ込んで、しばしば
触穢《しょくえ》の原因をなしたということがあるから、多分同じころ一時の現象として....
「源氏物語」より 著者:紫式部
思いまして、もう少し早く伺うつもりだったのですが神事などで御所の中の忙しいころに
触穢のはばかりに引きこもらなければならなくなりますのもいかがと遠慮がいたされまし....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ばした晩に心苦しく思召した御様子などもお話し申し上げることができるかと思います。
触穢の期間の過ぎました時分にもう一度またお立ち寄りください」 と言って侍従はは....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
なくても、その地位が他の部曲の民よりも低く認められるに至ったことは想像しやすい。
触穢禁忌の思想が次第に濃厚になって来た時代の大宝令において、形式から云えば諸陵寮....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
八幡宮はその宗社石清水に古く放生会が行われたほどで、ことさらに殺生を忌まれ、また
触穢の禁忌のやかましい社なので、ここでは今なお領域内の殺生を厳禁し、また例祭月の....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
かった。それが門・辻・川原等に、別に臨時の台所を特設した理由であり、子どもはまた
触穢の忌に対して成人ほどに敏感でないと考えられて、特に接待掛りの任に当ったものと....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
の存するものがある。 言うまでもなくエタは一種の必要なる労働者であった。ことに
触穢禁忌の念の盛んな時代には、どこにも必要欠くべからざる村役人であった。死牛馬の....
「「エタ」名義考」より 著者:喜田貞吉
う事もあったけれども、それはただ臨時の禁であった。その後両部神道の思想から、所謂
触穢の禁忌がやかましくなっても、ただその穢に触れたものだけが、一定の期日間神に近....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
とは種類の違った陵戸が、雑戸の中から抽出されて、賤民の一つとして数えられたのが、
触穢の思想の結果であったことは、既に述べた通りである。そして平安朝以後における新....
「濫僧考」より 著者:喜田貞吉
んでいた。ここにおいてか「延喜式」の規定が必要になったのだ。 我が国では神社に
触穢を忌む習慣があった。ことに賀茂神社にはこの禁忌がやかましかった。「延喜式」に....