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「言える〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

言えるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
、聊《いささ》か妙な心持がする。さりとて弁解の出来ることでもなし、また強いことを言える資格も実は無いのである。これが一ヶ月前であったらば、それはお母さん御無理だ....
性急な思想」より 著者:石川啄木
ける「近代的」という言葉の意味は、「性急《せっかち》なる」という事に過ぎないとも言える。同じ見方から、「我々近代人は」というのを「我々性急《せっかち》な者共は」....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
民族が密集して多くの国家を営んでいる。西洋科学文明の発達はその諸民族闘争の所産と言える。東洋が王道文明の伝統を保ったのに対し、西洋が覇道文明の支配下に入った有力....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
から明日じゅうに確答すると言った口上に対しまた二日間挨拶を待ってくれということが言えるか。明日じゅうに判らぬことが、二日延べたとて判る道理があんめい。そんな人を....
古狢」より 著者:泉鏡花
すごとく、お町の唇をビイルで撓めて、飲むほどに、蓮池のむかしを訪う身には本懐とも言えるであろう。根を掘上げたばかりと思う、見事な蓮根が柵の内外、浄土の逆茂木。勿....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
な、むしろ尊敬すべき風采を具えているならば、われわれに取っては却って悪い事だとも言える。さて、話そうではないか。」 アウガスタスは座に着くと、言葉よりも眼をも....
余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
い。正に直情径行の見本のごとき観がある。このねつたいを衆人環視の中ではばからずに言える源太、緋縅か紫裾濃かは知らぬが、ともかくも一方の大将として美々しい鎧兜に威....
作画について」より 著者:上村松園
作であります。 私の閨秀画家としての地位はこのあたりから不動のものとなったとも言えるでしょう。 遊女亀遊 「遊女亀遊」は明治三十七年京都の新古....
画道と女性」より 著者:上村松園
前後四ヵ月の間、ズッとかかり通したわけですが、近頃身を入れた制作であったと言えば言える気がします。 風俗画の時代に就いて 私は以前、「明治の末頃まで....
棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
間でなければよい芸術は生まれない。 これは絵でも文学でも、その他の芸術家全体に言える言葉である。 よい芸術を生んでいる芸術家に、悪い人は古来一人もいない。 ....
苦楽」より 著者:上村松園
しみでもあると言いたいと思います。 それはどうして苦しみであり、楽しみであると言えるでしょうか。これはいずれにしても、作家でないと分らない心持ちだと思います。....
遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
の何の意なるやを解せずといえども、その音の響、言知らず、もの凄まじ。多分はここに言える、首を下より押上るようにして吠ゆる時の事ならん。雨の日とあり、岩山の岩の上....
妖怪談」より 著者:井上円了
じて感動しやすきものでございますから、孔夫子は「思い内にあれば色外にあらわる」と言えるごとく、被術者のすべての思いは今胸にみちみちておって、その注視する文字によ....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
カがどうのこうのと言うのはおこがましくて言いたくないのだが、ただ、こういうことは言えると思う。 われわれ渡米議員団では、この間帰って来てから、四月二十五日我が....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
る勇気を出し得なかったかも知れぬ。それ故にモルトケ戦略の鵜呑みが国家を救ったとも言える。しかし今日、世界列強が日本を嫉視している時代となっては、正しくその真相を....