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言種
「言種〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
言種の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
のかい。」 「そこはお前さんに免じて肝の虫を圧えつけた。翌日も廻ったがね、今度は
言種がなお気に食わねえ。 今日はもうお菜が出来たから要らないよサ。合点なるめえ....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
爪を轢かれたとか何とか、因縁を着けて、端銭を強請るんであろうと思った。 しかし
言種が変だから、 (何の車?)ともう一度……わざと聞返しながら振返ると、 (火の....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
り、汚点のある額越しに、じろりと視て、 「遊君が綺麗で柔順しくって持てさいすりゃ
言種はないんじゃないか。遅いや、ね、お前さん。」 と一ツ叱って、客が這奴言おう....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
のを見ながら、二三人共同栓に集った、かみさん一人、これを聞いて、 「何だい、その
言種は、活動写真のかい、おい。」 「違わあ。へッ、違いますでござんやすだ。こりゃ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
艶々として、と見た目に、舌まで黒い。 十二 「何とかいったな、あの
言種は。――宴会前で腹のすいた野原では、見るからに唾を飲まざるを得ない。薄皮で、....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
「怒っちゃいけません。……するてえと、それは、本当のことなのですか」 「お前の
言種《いいぐさ》ではないが、この寒空に、洒落や冗談で五重塔の天辺で徹夜など出来る....
「チェーホフ試論」より 著者:神西清
の施策にも少からぬ影響を及ぼした。チェーホフは勿論満足だったに違いない。彼自身の
言種にしたがえば、「医学部を出て以来の懸案だった学位論文」が、科学にのみならず直....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
んです、すると何と、殺されても恨まないから五合買っとくんなさい、とこうでしょう、
言種が癪に障るじゃありませんか。」 愛吉は何にもいわず、腕を拱いて目を外して、....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
に変だと思うと、案の定なんだろうじゃあないか。 すったもんだと捏ねかえしたが、
言種が気に入ったい、総勢二十一人というのが昨日のこッた、竹の皮包の腰兵糧でもって....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
た、分った、断ってもらおう。」「いいんですか。」「勿論、久しく煩いましても可厭な
言種だが、とにかくだ、寝ているからおいで下すっても失礼します、いずれそのうち、ご....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
から、久を連れて来ない事があります。養父の方が可愛がって片時も離さないとこういう
言種でね。……父も祖母も、あれに中られると思うから、相当に待遇するでしょう。いい....