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計らい
「計らい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
計らいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
》ではございますまい。とにかく私の力の及ぶ限り、御対面だけはなされるように御取り
計らい申しましょう。」
二十四
その密談の仔細を甥の口から....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
から私に勾玉を一つ、御よこしなさいと云うのです。御好きならまた御好きなように、取
計らいようもあるじゃありませんか。」
若者は鞭《むち》を弄《もてあそ》びながら....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
贔屓《ひいき》にせられるようでござるが、手前家来の仕置は、不肖ながら手前一存で取
計らい申す。如何に当時|出頭《しゅっとう》の若年寄でも、いらぬ世話はお置きなされ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
をいたしたいと云うような場合におきましては……でごわりまする……その辺はいかがお
計らいなされまする思召でごわりまするな。」 「勝手にさせます。」と先生言下に答え....
「親子」より 著者:有島武郎
ほうは今までのお話どおりでよいのですな」 「御念には及びません。よいようにお取り
計らいくださればそれでもう結構でございます」 矢部はこのうえ口をきくのもいやだ....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
てくださる両親の意に背いては、誠に済まない事と思いますけれど、こればかりは神様の
計らいに任せて戴きたい、姉さんどうぞ堪忍してください、わたしの我儘には相違ないで....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
夜叉ヶ池のお雪様は、激いなかにお床しい、野はその黒雲、尾上は瑠璃、皆、あの方のお
計らい。それでも鷹狩の足も腰も留めさせずに、大風と大雨で、城まで追返しておくれの....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
しいねえ。」 車馬の通行を留めた場所とて、人目の恥に歩行みもならず、――金方の
計らいで、――万松亭という汀なる料理店に、とにかく引籠る事にした。紫玉はただ引被....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
夫は学校の教授たる、職務上の遠慮ありとて、公に弾くことを禁じたれば、留守の間を見
計らい、細棹の塵を払いて、慎ましげに音〆をなすのみ。 お貞は今思出したらむがご....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
われはいかに悲しかりしぞ。 その時の小親、今の年紀ならましかば、断ちても何とか
計らいたらむ。あどけなき人のただ優しくて、親方に縋りたれど、内に居ては水一つ汲ま....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
いことをいう。この紳士は権柄ずくにおためごかしを兼ねて、且つ色男なんだから極めて
計らいにくいのであります。 勇美子の用でも何でもない。大方こんなこととは様子に....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
い三崎の女の許へ近づくようになりました。乃で今度は産土の神様にお願いして、その御
計らいで首尾よく妊娠させて戴きましたが、これがつまり神の申子と申すものでございま....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
は、右二氏の進退に関し多年来心に釈然たらざるものを記して輿論に質すため、時節を見
計らい世に公にするの考なりしも、爾来今日に至るまで深く筐底に秘して人に示さざりし....
「清心庵」より 著者:泉鏡花
と、世間の人がどうであろうと、こんな処はとても私たちの出る幕じゃあない。尼様のお
計らいだ、どうにか形のつくことでござんしょうと、そうまあねえ、千ちゃん、そう思っ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
て、旦那様にお頼み申して、伝にいい聞かしておもらい申して、お前の身体を無事なよう
計らいましょうと、父爺が亡くなってからも暑さ寒さにゃあお見舞を欠かしたことがない....