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「討死に〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

討死にの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
こんでいました。なんでもその市之助という人は、御維新のときに、奥州の白河あたりで討死にをしたとかいうことですが、小田原の宿屋で冷たい腹を切るよりも、幾年か生きの....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
へ手をついて頭を上げ得ないでいる半蔵を前に置いて、この英断に出た。たとい城を枕に討死にするような日が来ても旧本陣の格はくずしたくないと言いたげな継母の口から、日....
若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
。意地だよ台察児《タイチャル》、意地ずくだ。合爾合《カルカ》姫を守って、城を枕に討死にするまで――恋に強い者は、軍に弱いというが、この札荅蘭《ジャダラン》の札木....
甲州鎮撫隊」より 著者:国枝史郎
ろめき逃げて来た。お千代は走寄り、取縋るようにして訊いた。 「沖田総司様は、……討死にしましたか?……それとも……」 「ナニ、沖田総司?」 と、その隊士は、不....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
は、もしも生命の捨て場所を捜してござるなら無産者階級解放の第一線に立って花々しく討死にしてしかるべきだと思います! 」 「まあ、久松さん、わたしあなたから、無産....
三国志」より 著者:吉川英治
と、丞相の側に居なくなるでしょう」 と、髯の中で笑った。 「どうしてか。玄徳が討死にしてしまったら、もう君の行く先はあるまい」 「いや、丞相」と、幅のひろい胸....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、そうでした」 為基は引っ返して、由比ヶ浜で奮戦して果て、思元は、扇ヶ谷方面で討死にした。 またべつな辻では、塩飽ノ入道|聖恩が、禅僧みたいに、辞世の偈をの....
私本太平記」より 著者:吉川英治
そらく次の突撃が、みなとも最後の別れになるだろう、と告げた。 「……が、しかし、討死にする所は違えても、あの世ではまたすぐ会おう。今生、あくまで生を一つにし、こ....