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訓導
「訓導〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
訓導の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「錯覚の拷問室」より 著者:佐左木俊郎
は窓の外に、そして裾のほうが教室の中へ……。 詰襟のその洋服は吉川《よしかわ》
訓導のだった。 吉川
訓導は高等科を受け持っていた。甲種の農学校を卒業してから、....
「世相」より 著者:織田作之助
校」と達筆だが、律義そうなその楷書の字が薄給で七人の家族を養っているというこの老
訓導の日々の営みを、ふと覗かせているようだった。口髭の先に水洟《みずばな》が光っ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
たちが県庁の募集に応じて集まって来ていた。半蔵が自分の村の敬義学校のために一人の
訓導を見つけたのも、その松本であった。早速彼はその人を推薦することにした。今こそ....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
業を持っている人達が多くなって来つつある如く思える。新進作家にして同時に小学校の
訓導であり、百貨店の宣伝部員であったり、図案家であったり、会社員であったり、ヱレ....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
業を持っている人達が多くなって来つつある如く思える。新進作家にして同時に小学校の
訓導であり、百貨店の宣伝部員であったり、図案家であったり、会社員であったり、ヱレ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
れば皆留まった。 宰八の背後から、もう一人。杖を突いて続いた紳士は、村の学校の
訓導である。 「見馴れねえ旅の書生さんじゃ、下ろした荷物に、寝そべりかかって、腕....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
れも上杉先生の門下で。――思案入道殿の館に近い処、富坂辺に家居した、礫川小学校の
訓導で、三浜|渚女史である。年紀はお京より三つ四つ姉さんだし、勤務が勤務だし、世....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
ものに井口喜源治氏があった。 井口君は中学校での同級生で、当時穂高小学校の首席
訓導であったが、彼の信仰はついにその教え子に及び、荻原守衛その他の生徒が信者にな....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
。 徹太郎が帰って来たのは、もう暗くなるころだった。彼は師範出の秀才で、附属の
訓導をつとめて居り、一里ほどのところを自宅から通っている。今年ちょうど三十歳で、....
「火の扉」より 著者:岸田国士
軍人の公私の生活を含めた一つの世界をいうんせ」 と、理論家をもつて自任する次席
訓導が判決を与える。 「そういうこんだ。北原君は、なんだに、ちつとばか井出の家庭....
「犯人」より 著者:坂口安吾
うのは、今から二三週間前のことであるが、ふと学校に立ち寄って茶を所望した折、花井
訓導と次のような会話をした事実である。花井
訓導はまだ独身の若い生マジメな教員であ....
「道なき道」より 著者:織田作之助
ように、クタクタに疲れた。 昼間、教室の中で居眠りすることが多かった。受持ちの
訓導は庄之助を呼んで注意した。が、庄之助はその
訓導と喧嘩して帰った。 彼は氏神....
「随想」より 著者:上村松園
にいて、十九歳の年に明治二十六年、楳嶺先生の塾へも通ってその後に竹内栖鳳先生の御
訓導を受けた。新機軸への開拓に深く印象づけられて、幸いにも今日あるに到ったことは....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
人の数およそ一千四人の割合なり。 国教宗にては僧侶の階級を三等に分かつ。教正、
訓導、試補これなり。教正は
訓導を監督指令するの権を有す、
訓導は一カ寺の住職となる....
「四つの都」より 著者:織田作之助
出しのおっさん 船山上等兵 江藤医学士 大雅堂主人 標札屋の老人 他に、国民学校
訓導、看護婦、子供達。 時――現代 大阪は木のない都である。しかし例えば、晴れた....