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訓育
「訓育〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
訓育の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ゼーロン」より 著者:牧野信一
して与えられることになっていた。私は久しい間「イデアの楯」の食客となって藤屋氏の
訓育をうけたストア派の吟遊作家であり、この胸像はその間に同じく「P・R・B」の彫....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
ふと道で先生と会った時、先生はさびしそうに笑いながら言っていた。 その夏僕は、
訓育(実科)では未曽有の十九点何分(二十点満点)で一番、学科では十八点何分で二番....
「ニイチェに就いての雑感」より 著者:萩原朔太郎
族的精神によつて、今日まで埋没から救はれてるのは、ひとへに全くニイチェから学んだ
訓育の為である。そしてこの一事が、僕のニイチェから受けた教育のあらゆる「全体のもの」なのである。....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
ことか――」
「あの当時、とうに退《ど》こうと思うていた大坂――そなたを知って、
訓育が面白さに、ついうかうかと月日を送ったものの、そなたに入要なだけの学問は授け....
「旅愁」より 著者:横光利一
えを受け、欧州主義を通して来た人物だった。ただひたすらに欧米に負けたくない諭吉の
訓育のままに、西洋も知らず、山間にトンネルを穿つことに従事し、山岳を貫くトンネル....
「女子の独立自営」より 著者:与謝野晶子
を慨歎する時ではありません。いわんや孔子教とか尊徳宗とかを復興したり、女大学流の
訓育を女子に施そうと致したりするのは、宏大無辺な御聖旨に背いて、国民の生活を窮屈....
「同感」より 著者:豊島与志雄
すると、彼は顔をしかめて立去る。がまたすぐに、様子を見に来る。そして気長に鸚鵡を
訓育するなどということは、到底彼には出来なかった。云わば彼は、瞬間的に愛し、瞬間....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
は何回も繰返して禁を犯す者もあるが、一般的にはごく少い。これは彼等に対する平素の
訓育の効果もあろうし、学院の院風といったものの作用もあろうが、然し、彼等がこの禁....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
する。刑罰を示して所期の効果を生ずるというのを否定する。刑罰を示すことは、民衆を
訓育するどころか、民衆の道徳を頽廃させ、その感受性を滅ぼし、したがってその徳操を....
「作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
この城中に引取って、無言の下男として、また――奇妙な方法で――自分の後継者として
訓育した。そこで、この奇妙な男が伯爵の言をいかほど理解したとしても、とにかく次の....
「パラティーノ」より 著者:野上豊一郎
に当る中腹にペダゴギウム(学校)と呼ばれる建物の遺物がある。帝政時代に幼年子弟の
訓育所に当てられたが、或る時期には牢屋にも使っていた。今では壁に彫り散らした楽書....
「いわゆる「反省」は我々を救うか」より 著者:岸田国士
の学課のほかに、実課(或は術科か)と称せられる軍事的な初歩訓練が行われ、ことに、
訓育と呼ばれる日常の生活規律は一般兵営のそれよりは細かく、かつ、厳しく、いくぶん....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
スタア的な芸術を作りはじめた。或る者は、最初からポスタア的な芸術だけが芸術だと「
訓育」されているから、いわば最初から芸術家としては骨抜きになっています。これはソ....
「料理芝居」より 著者:北大路魯山人
からいけないかというとそうではない。ただそれがまずい芝居であっては、父として子を
訓育することも、子供によい影響を与えることもできない。ましてわが子に対し、友人に....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
手を焼かせたものはなかった。看護婦長なんかは、部長先生が一看護婦に直接手を下して
訓育なさらなくても、などと忠告もしたが、私は山下の根性を必ず直してみようという決....