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「記録的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

記録的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
HUMAN LOST」より 著者:太宰治
たというのだ。そうして、もっと重大なことには、その具体的の結果が、どうなったか。記録的にお知らせ願いたいのだ。 人を、いのちも心も君に一任したひとりの人間を、....
ラジオ・モンタージュ」より 著者:寺田寅彦
。しかしこれには蓄音機というものがあって、その盤がちょうど映画のフィルムのごとく記録的に保存されうるのであるから、これを使えばかなりいろいろの勝手な技法を活用す....
すり替え怪画」より 著者:海野十三
警察なんかの手に委ねておいては、いつまで経っても犯人を探し出してくれんです。実に記録的なる怪々事件ですな」 袋探偵は、急にこの事件の重大性を力説し始めたのであ....
認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
、その出所は他ならぬ文献の無批判な引用(広義の)なのだ。――処で文献とは学究的・記録的・資料的・な資格を有った限りの文筆作品なのだから、この文献学主義は、さっき....
社会時評」より 著者:戸坂潤
もあるという話だ。教育史上では、この間の法政騒動は、美濃部問題や滝川問題に負けず記録的なものだ。というのはその馘首量に於て優秀なのである。敵味方入れ混っての合戦....
文学への実感について」より 著者:豊島与志雄
が生ずるのも、当然のことであろう。 然しながら、文学はそれ自身の生存を欲する。記録的なものにせよ、報告的なものにせよ、即生活的なものにせよ、そのなかに、文学の....
文学に於ける構想力」より 著者:豊島与志雄
、生きている。死は現実の転位の場にある。 「麦と兵隊」及びそれと同系列の作品は、記録的なものとされている。確かに記録的なものではある。然しそれが持つ真実性とか誠....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
長の死と死体の消失が厳然たる事実であることは、その後に艇を引き揚げた、日本海軍の記録的に明記するところなのです」 風はなぎ、暁は去って、朝|靄も切れはじめた。....
リズムの構造」より 著者:中井正一
それはすでに歴史的集団的歩みのもつ反復性である。そこではボートにおけるように記録的報告と、それについでなされる企画的実験、それらのものが数学的機能的目算と、....
明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
以上のこじつけのため、著しくその芸術的価値を減殺する。 「肉弾」は小説ではない。記録的なものである。日露戦争に弾丸の下に曝された一人の将校によって書かれた。そこ....
自作肖像漫談」より 著者:高村光太郎
っているが、これはもう一度必ず作り直す気でいる。西蔵学者河口慧海先生の首や坐像を記録的に作ったのもその頃である。今年はお許を得て木暮理太郎先生の肖像にかかりはじ....
間人考」より 著者:喜田貞吉
だその身分が認められていたそうである。ただしこれは単に伝聞のみで自分は未だ詳細な記録的例証を知らない。願わくば同地の博識の報告を得たいものである。 最近に隠岐....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
講話を試みたことであった。歴史の研究は記録と実地との両方から進まねばならぬこと、記録的資料の少い古代の事情は、ことに実地の踏査に重きを置かねばならぬこと、別して....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ことおびただしい。前のパルプ工場で緊張したので一寸気抜けのした体である。こうした記録的紀行は書きたくないのだが、いったい真岡という街が雅味のない街だったのだ。此....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
ンの「日記」)と、書簡選と、ベートーヴェンの友人および訪問者の回想や談話を集めた記録的な優秀な提要書は―― 〔Albert Leitzmann: Ludwig ....