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「設ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

設けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
の借のあるのが、同じく三月ほど滞った、差配で借りた屋号の黒い提灯を袖に引着けて待設ける。が、この提灯を貸したほどなら、夜中に店立てをくわせもしまい。 「おい、…....
征服の事実」より 著者:大杉栄
すなわちもっともしばしば犯される行為の種頬を圧伏するために、ある一般的規則を設けることが発明せられた。そしてこの方法のはなはだ経済的なことが分ってからは、な....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
制限するものである。われらの個性さえも、ある意味においてわれわれの理解力に制限を設けるものである。そして、われらの審美的個性は、過去の創作品の中に自己の類縁を求....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
が弱いのではなく、根本の制度が悪いのである。新たに建設された満洲国はどんな兵制を設けるか知らないが、在来の制度や組織を変革して、よく教えよく戦わしむれば、十分に....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に住むことが禁止された。自宅のほかに「寮」すなわち別荘、控え家のたぐいをみだりに設けるのは贅沢であるというのであった。 それがために、くれ竹の根岸の里も俄かに....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
とはいいながら、今日の小劇場とは全くその構造を異にしていた。鈍帳芝居には本花道を設けることを許されないので、今日の帝劇の花道を更に短くしたようなものを、下手から....
審判」より 著者:カフカフランツ
わかっていたが、彼の心をしめつけるものだった。もちろんこの場合には、うまい口実を設けることはほとんど不可能だった。Kのイタリア語の知識はたいして多くなかったが、....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
で、別段猟宮といって常にそこに建物がある訳ではない。 一時|猟をする場合に仮に設けるのですが、今度インド皇帝陛下の戴冠式の祝いを兼ねてやりますから非常に盛んな....
芥川の事ども」より 著者:菊池寛
するために、「桂月」という雑誌さえあるのだから、本誌一、二頁の「侏儒の言葉欄」を設けるのは、適宜なことだと思う。 なお、ちょっと付言しておくが、彼の最近の文章....
周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
に亘った時に、その谷が雷山の様な深い場合にはやむをえず墻壁を跨らせてこれに水樋を設けるのであるが、この山や女山の如く、さまで深くない場合には、正面を高く築き上げ....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
たからの名だとか、或いは「産所の者」と書いて、昔は産の穢を忌んで、場末に産小屋を設ける習慣があったが、彼らはその穢れた場所に住みついたものだったからだとかの説を....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
ることができたから、前に書き漏らした鳩垣内唱門のこととともに、ここに補遺の一章を設けることにする。 鳩垣内唱門の名はまたしばしば『雑事記』にみえている。中にも....
高島異誌」より 著者:国枝史郎
座敷へお這入りなされて暫くご安臥なさりませ」 純八は老僕に手伝わせ、急いで褥を設けると、老僧を中へ舁き入れたが、是ぞ本条純八をして、数奇の運命へ陥らしむる、最....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
善良な、博大な、そして愛も、欲求も、知能も、音楽的に精化された諧和ある人間を待ち設ける心地がいたしました。私はこの一週のあわただしきなかにも暇さえあれば、「青と....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
もお喜びなさるだろうと思いましたから認められぬ様に姿を隠しましたのさ」旨く口実を設けるけれど、全くの所は秀子へ少しも覚らせずに出し抜けに来て看破すると云う計略の....