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設問
「設問〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
設問の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「メリイクリスマス」より 著者:太宰治
ある。以上の四つが、なぜそのひとが私にとって、れいの「唯一のひと」であるかという
設問の答案なのであるが、それがすなわちお前たち二人の恋愛の形式だったのではないか....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
想主義の裏)的な区別が論理的に誤っていると全く同じに、「何のための」芸術かという
設問に元来錯誤があるのだ。吾々は文学の必要の直覚をこそ持て、文学の目的(?)のよ....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
というような妙な形の興味を有つものではないと同じに、何が善で何が悪かというような
設問の内を堂々巡りしていることは、道徳の探究の道ではなく、従って又道徳の本義では....
「斗南先生」より 著者:中島敦
何にせば可ならん。全く分割に与《あずか》らざらんか。進みて分割に与らんか」と自ら
設問し、さて前説が我が民族発展の閉塞を意味するとせば、勢い、欧米諸国に伍して進ん....
「ドン・バス炭坑区の「労働宮」」より 著者:宮本百合子
。工場新聞では『プラウダ』をはじめ、労働組合の機関新聞などがソヴェト同盟全体の建
設問題としてとりあつかう政治、経済、文化すべての問題を、自分らの工場ではそれがど....
「科学論」より 著者:戸坂潤
。カントの構成説が模写説の単なる排撃に終ったのは、彼が自分自身提出した唯物論的な
設問を貫き得ずに、問題の解決を観念論的な方向に限定したカントの偏局の責任だったの....
「白い壁」より 著者:本庄陸男
規定しているという理由からだけなのだ、そしてそれが検査要目の最初の項にあげられた
設問だからである。杉本は狼狽《ろうばい》してそれをひっこめようとした。 「言いた....
「科学と科学の観念」より 著者:戸坂潤
出されている、という点を私は注意したい。元素の人工破壊も、「科学とは何か」という
設問では、物質観の進歩、新エネルギー源の着想、等々という人知の発達、社会厚生、其....
「生産を目標とする科学」より 著者:戸坂潤
そこにまた相変らずの疑問が潜んでいる。 と云うのは、この解答を予想しながらかの
設問を提起した側の科学史家が、最も誘惑を感じるのは、何となく科学を技術の手段のよ....
「或る日の対話」より 著者:豊島与志雄
ればならない。 斯かる寂寥を、誰が感じたか、また誰が感じなかったか、私は厳密に
設問したく思う。返答は応か否かの二つしかない。否の返答者については、新時代の名に....
「文学精神は言う」より 著者:豊島与志雄
義的なものを凡て失ったデモクラシーなどは、豚のそれに過ぎない。 ――右のような
設問や非議は、或は乱暴と思われるかも知れない。然しこの乱暴を敢て為す所以は、人々....
「三木清を憶う」より 著者:豊島与志雄
ないと同様に、三木の熱情を見落してはならない。三木は現実のあらゆる事柄に向って、
設問し、人生の深奥に向って
設問し、人間の本質に向って
設問したが、その
設問は常に強....
「私の信条」より 著者:豊島与志雄
がないわけではない。然し、それを分析してみたところで、消極的な面しか出て来ない。
設問の要点は、積極的な面のことであろう。それならば、私自身のことを語るより外はな....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
示す方法を心得ている。 私は検事の訊問などにも、易者と同じような最大公約数的な
設問法がとりいれられているムキがあるような気がする。時に被告が検事の催眠術にかか....
「哲学の現代的意義」より 著者:戸坂潤
の連関ではない。漱石の教養を以てしても、認識論的な眼先の至らない処、遂に之以上の
設問に出ることが出来ないのは、興味のあることだ。思想の科学の角度から文芸を取り上....