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「診断〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

診断の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
慇懃《いんぎん》な初対面の挨拶をすませてから、すじかいに坐った賢造へ、 「もう御診断は御伺いになったんですか?」と、強い東北|訛《なまり》の声をかけた。 「いや....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
い同情を表《ひょう》した。 同仁《どうじん》病院長|山井博士《やまいはかせ》の診断《しんだん》に従えば、半三郎の死因は脳溢血《のういっけつ》である。が、半三郎....
或る女」より 著者:有島武郎
っかり寝床を離れる事もできなかった。 木村は来るたびごとにぜひ米国の医者に健康診断を頼んで、大事なければ思いきって検疫官の検疫を受けて、ともかくも上陸するよう....
或る女」より 著者:有島武郎
藤がいってよこした医者がやって来た。そして貞世は明らかに腸チブスにかかっていると診断されてしまった。 四二 「おねえ様……行っちゃいやあ……」 まるで四つ....
奈々子」より 著者:伊藤左千夫
所の者のこの際の無駄話は実にいやであった。寄ってくれた人たちは当然のこととして、診断書のこと、死亡届のこと、埋葬証のこと、寺のことなど忠実に話してくれる。自分は....
婦系図」より 著者:泉鏡花
母親は、兄の英吉の事に就いて、牛込に行っている、かれこれ便宜だから、大学の眼科で診断を受けさせる為に出向いた、今日がその帰途だと云う。 もとよりその女の児に取....
去年」より 著者:伊藤左千夫
僕は一見して見込みがないと思った。 とにかくさっそく獣医に見せたけれど、獣医の診断も曖昧であった。三日目にはいけなかった。間の悪いことはかならず一度ではすまな....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
られてしまったのだった。 「僕は気が変じゃないぞ。早く母親を呼べ。――僕を変だと診断するのか。そんな院長こそ変だ!」 僕は腹立ちまぎれに、そんな風に怒鳴りちら....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
胎罪として、起訴されなければならない。 さて、その若い女の全身に亙って、精密な診断を施したところ、人工流産を施すべきや否やについて、非常に困難な判断が要ること....
恐竜島」より 著者:海野十三
はじきとばすであろう。それによって、ぴかぴか光るものが何であるかを、もっと正確に診断することができるはず――と、モレロは、彼らしい智恵をはたらかせたのであった。....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
にふった。 「根拠がないね、この死骸を動かしてはいかんというのは……。われわれの診断によると、これはもう死んでいるのだ。心臓の音を顕微音聴診器できいても、全く無....
火葬国風景」より 著者:海野十三
状態となり、そして遂に仮死の状態に陥すことができる。しかも医師たちはそれを真死と診断する外はない程巧妙な仮死だ。この二つの発明が、僕に火葬国の理想郷を建設する力....
一老人」より 著者:犬田卯
出して、まだ歌い踊っているような恰好の老人を見出した。 検死の結果、心臓麻痺と診断された。娘から来た十何円の金は、そっくりそのまま枕頭の財布の中に入っていた。....
妖怪学」より 著者:井上円了
な好結果を得たり」と。かつ曰く、「本術はいかなる重症難患といえども、薬石を用いず診断を要せずして、たやすく全治することを得る奇法なり」と。余、その語によりて、催....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
しく健康を損じていた。この懸念される容体で寒い露国へ行くのは険呑だから一応は健康診断を受けて見たらと口まで出掛ったが、幸いに何にも故障がなければだが、万一多少の....