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「評者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

評者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虚構の春」より 著者:太宰治
、君のことを批評した言葉のなかに、傲慢《ごうまん》の芸術云々という個所があった。評者は君の芸術が、それを失《な》くした時、一層面白い云々、と述べていた。ぼくは、....
如是我聞」より 著者:太宰治
。光栄なる者よ。汝は五千人中の一人である。少しは、恥かしく思え。 元来、作者と評者と読者の関係は、例えば正三角形の各頂点の位置にあるものだと思われるが、(△の....
紀行文家の群れ」より 著者:小島烏水
も手ひどくやっつけられたのが天随と私で、ことに私はひどく攻撃せられた。その中の一評者が「一時は紀行文は前人の未だ踏まない深山幽谷の奇景を、紹介するのを職とするよ....
読書法」より 著者:戸坂潤
作品・に対する態度とを比較するならばあまりにも明瞭である」。武田・熊沢・両氏の批評者と被批評者としての関係についても(ムタティス・ムタンディに)、同じことが云え....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
云わば社会の立場に立っている。そうするともはや個人的ではない処の社会を代表する批評者の方は、仮に乙なら乙という名を有っていても、それが乙という名を有っている点に....
浅草紙」より 著者:寺田寅彦
として学問的の価値があるが、そうでない場合には批評される作家も、読者も、従って批評者も結局迷惑する場合が多いように思われる。そういう批評家のために一人の作家が色....
作品の倫理的批評」より 著者:豊島与志雄
見廻してもまた私自身の作品を顧みても、そういう欠点は随分と見出し得る。然し乍ら、評者がほんとうに苦しんだか、ほんとうに体験したかという言葉は、聞くことが甚だ少い....
小説の内容論」より 著者:豊島与志雄
る作品の過多である。作者の方では、なるべく手頃な材料をなるべく巧に描かんとする。評者の方では、描写の巧拙を以て作品の価値を律せんとする。両者相俟って、玉砕を捨て....
ヒューメーンということに就て」より 著者:豊島与志雄
い場面を切り取った写真を、ヒューメーンな芸術だとせらるることがある。然しそれは、評者の頭が或る意味で余りによすぎる結果である。魂の籠らない平面的な写真のうちから....
学位について」より 著者:寺田寅彦
非常に複雑困難なものであって、その批判の標準に千差万別があり、従って十人十色の批評者によって十人十色の標準が使用されるから、そこに批判の普遍性に穴があり、そこへ....
帝展を見ざるの記」より 著者:寺田寅彦
の要求を自白する、だから、自分さえ構わなければ何を云っても構わないと同時に、被批評者は何を云われても別に自分の信条に衝動を感じる必要はないかもしれない。 そう....
空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
も君は誰かきいたことがあるかね?」 「いや、――」 「そうだよ。彼はそれほどに定評者だよ。さてそれからたぶん君は現世紀で最も偉大な頭脳の所有者の一人である、ゼー....
最近の感想」より 著者:種田山頭火
にするであろう。しかしながら、それらはすべて真実から出発していなければならない。評者の心は作者の心にまで分け入らなければならない。広い正しい心は毒舌や先入見や一....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
って二十五座を踊っているようだと罵倒したので、右団次|贔屓の反感を買ったらしく、評者の伊東橋塘氏が暴漢に襲われて負傷したという記事もみえた。白痴が秋刀魚を持って....
思想動員論」より 著者:戸坂潤
ということを云いたかったのだ。処がひとの書く論文の初の方しか頭に這入り切らない批評者達には、統制と構成とは反対物だなどと判り切ったことを云う、と云って批難した向....