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試す
「試す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
試すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
た。で、江戸もずっと以前の事であろうが、石浜に住んでいる人たちは、自分の腕の力を
試すという意味も含ませて、向島の方へ石を投げてよこしたという伝説がある。その代り....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
うものの、五人七人はあろうと思うが、その連中には見せなんだか。」 「ええ、物好に
試すって、呼んだ方もありましたが、地をお謡いなさる方が、何じゃやら、ちっとも、も....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
遣って下さい。故郷へ帰して下さい。 公子 大自在の国だ。勝手に行くが可い、そして
試すが可かろう。 美女 どこに、故郷の浦は……どこに。 女房 あれあすこに。（廻....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
ことはあるまい。これが真佐子の父親に知れ、よしんば学費が途絶えるにしても真佐子を
試すことは今は金魚の研究より復一には焦慮すべき問題であった。 「その女性は、あな....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
割り切れない種子のところに詰め寄って、掛値なしの一騎打の勝負をしよう。この勝負を
試すには、決して目的を立ててはいけない。決して打算をしてはいけない。自分の一切を....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
者の心理には一度ぐらい普通の恋愛を関係さしてみて、そこにどんな現象を呈し出すかを
試すことは私に於て是非必要なことと思われる。 慧鶴が橘屋に出入りしているうちに....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
でも変りはなかった。また例のが始まったと、彼女は苦笑しながら、靴の踵の踏み加減を
試すために、御影石の敷石の上に踵を立てて、こちこち表門の方へ、五六歩あゆみ寄った....
「鯉魚」より 著者:岡本かの子
の底ではもう恋が成熟しきっている。その証拠《しょうこ》には、われ知らず、男の心を
試すような我儘《わがまま》を言い出すようにもなりました。 一方、昭青年は早く機....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
。意趣《いしゅ》も遺恨《いこん》もない通りがかりの人間を斬り倒して、刀の斬れ味を
試すという乱暴な侍のいたずらであった。一刀で斬り損じるか、もしくは相手が少し手ご....
「白髪鬼」より 著者:岡本綺堂
めるのほかないことになりました。猫を殺したのも伊佐子さんの仕業で、劇薬の効き目を
試すために、わざと鰻に塗りつけて猫に食わせたのであろうと想像されました。猫の死骸....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た。やはり在来の辻斬りと同じように持ち槍の穂の冴えをためすのと、自分の腕の働きを
試すのと、この二つであろうとは誰でも思い付くことであるので、江戸じゅうの槍術｜指....
「競馬」より 著者:織田作之助
から競馬へ行っても自分の一生を支配した一の番号が果たして最悪のインケツかどうかと
試す気になって、一番以外に賭《か》けたことがない。 聴いているうちに寺田は、な....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
、彼の自尊心にとっては致命傷とも言う失敗があったのだ。 入学試験は自分の運命を
試すようなものだと、彼は子供心にも異様な興奮を感じながら試験場へはいっていた。と....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
子はたれにも頼らず自活して行くむずかしさを思ったが、そのむずかしさが自分の能力を
試すスリルだと、ひそかに家を出て京都へ来たのだ……。 おそくまでともっている紅....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
金を遣るから間道の案内をしてくれといえば、これ必ず怪しむべき人間であると私の心を
試すために言出したので、実際自分は間道から行きたい事はないのですからその晩必ず私....