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詩作
「詩作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
詩作の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
う。一人のゲーテが、ドイツ全土の賞賛に浸っている脚下に、幾人の無名詩人が、平凡な
詩作に耽《ふけ》ったことだろう。無名に終った芸術家は、作曲家にもあっただろう。俳....
「弓町より」より 著者:石川啄木
それに類した要素)のほかには、因襲的な感情のあるばかりであった。自分でそのころの
詩作上の態度を振返ってみて、一ついいたいことがある。それは、実感を詩に歌うまでに....
「河明り」より 著者:岡本かの子
て、この主流に対比しては、いよいよ紫苑氏の詩風は古臭く索漠に見えた。それでも氏の
詩作は続けられていた。そのうち、ふと消えた。二三年してから僅かに三四篇また現われ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の衒学さに嘔吐を吐きかけるに至るでしょう」
「勿論ですレヴェズさん、しかし貴方の
詩作が、混沌の中から僕に光を与えてくれました。実は、この事件の終局と云うのが、あ....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
ないので、 「真暗でも、外が見たいのだ。僕の祖国にはいつも暗黒の夜空を仰いでは、
詩作に耽っていた文学者があった。僕がその人でないまでも生き、こんなに遥々来た宇宙....
「星」より 著者:国木田独歩
かく環りて、冬の夜寒も物の数ならず、何事も楽しくかつ悲しく、悲しくかつ楽し、自ら
詩作り、自ら歌い、自ら泣きて楽しめり。 この夕は空高く晴れて星の光もひときわ鮮....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
には、ハズカシナガラ、小生の詩がきざまれていることを、小さな声で白状しておこう。
詩作の情熱は高鳴っても、詩の体となすべき言句にウンチクがないから、ピカドンの徒は....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
チック精神の育くまれつつあった実証が朧げながら見られる。 鶴見はとにかく不毛な
詩作の失望から救われた。言葉の修練を日々の行持として、どうやら一家をなすだけの途....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
あった。 が、彼の詩を信じてよいなら――又信じてもよいのであるが――七歳頃から
詩作したらしい。 「往昔十四五、出デテ遊ブ翰墨場、斯文崔魏ノ徒、我ヲ以テ班揚ニ比....
「バークレーより」より 著者:沖野岩三郎
プタスが、ぎっしり生えている。これがアペイという邸宅で、ウオーキン・ミラーが晩年
詩作に耽った所なのだ。 『なる程……』とこの家から詩翁の心も想像される。 『シエ....
「自作肖像漫談」より 著者:高村光太郎
、全くの空白時代を過した。私自身がよく狂気しなかったと思う。其時世人は私が彫刻や
詩作に怠けていると評した。やがて智恵子を病院に入れてから、朝夕智恵子の病状に気を....
「熱情の人」より 著者:久保栄
研究であったばかりでなく、文壇へのデビユも「小野のわかれ」「夢見草」に収録された
詩作であった。したがって身を劇界に投ぜられて後も、この詩人的なテンペラメントが、....
「西航日録」より 著者:井上円了
なきをもって果たさず。 十三日、地中海に入る。風穏やかに波平らかなり。 途上
詩作一、二あり。 紅海書懐 紅海尽頭風月幽、亜山埃水入吟眸、客身已在天涯外、....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
かりき。第二回には船中徒然を慰めんと欲して、あらかじめ初学用の詩本を携え、初めて
詩作を試み、数十首を得たれども、当時いたって未熟にして、詩句をなさざるもの多かり....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
hreibung eines Bildes は絵画に属することである。この点では
詩作さえも、音楽に比べていっそうしあわせだといえるであろう。詩の領域は描写という....