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「詫言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

詫言の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
南地心中」より 著者:泉鏡花
)と云って、極りの悪そうに目をぱちぱちと瞬いたんです。何事も思いません。大阪中の詫言を一人でされた気がしたぜ。」 男衆は頭を下げた。 「御道理で。」 「いや、....
流線間諜」より 著者:海野十三
ので警官が驚いて追払おうとすると、そこへ紳士が飛び出していって素早く捕えて鄭重に詫言をいって猿を連れてゆきました。その紳士が曲者だったんですね」 「ナニ曲者だっ....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
は私が会い度いと思っていた事なぞ存じませんから、出し抜けの訪問を気にして、無暗に詫言ばかり申しているのです。でも一と通りの挨拶をすませますと、お梶さんはちょっと....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
沙汰をしていることが気にかゝるので、三月の中頃にわたしは三浦老人にあてゝ無沙汰の詫言を書いた郵便を出すと、老人からすぐに返事が来て、自分も正月の末から持病のリュ....
姉川合戦」より 著者:菊池寛
のなれば、いよ/\疑心なきにあらずとて用ひられざりしかば、両人様々に証拠をとりて詫言申せしゆゑ、久政も黙止しがたく、然らばとて免許ありて差置かれけるに、此間信長....
貞操問答」より 著者:菊池寛
す。」 と、冗談めかしく、サバサバ云ってのけて、準之助氏は、新子に姉についての詫言など、云わせまいとする。 「あの晩、僕、すぐ貴女を駅まで、追いかけたのですよ....
フランダースの犬」より 著者:菊池寛
じで、世の中に金ほど可愛いものはないと思っている人情知らずでした。彼は、ネルロの詫言に耳をも貸さず、家賃や地代が払えないなら、その代り小屋にあるものは、鍋から釜....
身投げ救助業」より 著者:菊池寛
く場合が多い。巡査が二言三言《ふたことみこと》、不心得を諭すと、口ごもりながら、詫言をいうのを常とした。 こうして人命を助けた場合には、一月ぐらい経って政府か....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
同じ城下なる同宗の他の六ヶ寺から絶交を申し込まれ、堅久寺もやむなくこれを離檀して詫言をしたという事が、「三好記」に見えている。この書の著者は非常なるエタ嫌いで、....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
に軍令に背いて勘当された臣下の者共が、氏郷と交情の好かった細川越中守忠興を頼んで詫言《わびごと》をして貰って、復《また》新《あらた》に召抱えられることになった。....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
と膝まで手を下げて詫るというなら、コレ頭巾を冠って謝まるものもねえもんだ、本当に詫言をするんなら頭巾を取って詫びなせえ、頭巾を取れ」 と頭巾/\と云われるだけ....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
が紛失したので、金ずくだから御尤もの事だ、お隣の宮野邊の御次男様にお頼み申し、お詫言を願っていたゞけ」 孝「隣の次男なんぞに、たとえ舌を喰って死んでも詫言なぞは....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
……彼れは叔父で……お繼、何か小岩井のお婆さんの処え行きてえから、お婆さんに己の詫言して呉んねえ、父の敵を討つ助太刀をしたと云う廉で詫言をして呉んねえ、己アもう....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
は」 權「彼が渡邊織江様よ、慈悲深い方で、家来に難儀いする者が有ると命懸で殿様に詫言をしてくれるだ、困るなら銭い持って行けと助けてくれると云うだ、どうも彼の人に....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
んがね案じて居るよ」 茂「あい……誠にお父さんは面目ないから、お前からお母さんに詫言を云ってくれ、お祖父さんは何うした」 布「アノ祖父ちゃんはね、恐ろしく怒って....