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詰まり
「詰まり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
詰まりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ても今のような地下資源を使ってやるところの文明の方式では、二十年後には完全に行き
詰まります。この見地からも産業革命は間もなく不可避であり、「人類の前史将に終らん....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
しかしドイツ軍部もこの頃は国防の根本に対する熱情が充分でなく、ややもすれば行き
詰まりの人事行政打開に重点を置いて軍拡を企図した形跡を見遁す事が出来ない。平時兵....
「余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
心がけるため、余裕の精神はますます視野から亡び去つて行く。こうしてコチコチの息の
詰まりそうな精神状態が一世に彌漫してしまうのである。 こういえばある人たちはお....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
りますように、私もさまざまな艱難辛苦の時を経てまいりました。ある時は芸術的な行き
詰まりに、ある時は人間的な悩みに、これほど苦しむなら生きているより死んだ方が、楽....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
もう底が見え、交換物資の衣料、ゴム靴、地下足袋等ももうなくなろうとし、いよいよ行
詰まりの一歩手前の観ある。やがては買出しも出来なくなるものと思われる。配給などが....
「白蛇の死」より 著者:海野十三
で僕の交代時間が来る。そうしたら兎に角二人でお由さんの屍体を遠くへ運んで行こう。
詰まり君とお由さんとの仲を嗅ぎ出されない為にだよ。そして君は、朝の一番列車で当分....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
慈悲の心を出し合うことも出来ません。 日本当面の非常時、政治的不安や経済的行き
詰まりにいよいよ恐慌を増して来ましたこの頃では、金融は全く逼塞してしまいましたの....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
さぞお喜びでござりましょう。そう申してはいかがですが、花魁もことしの暮れはちと手
詰まりの御様子でしてね」 「可哀そうに……。たんと金がいるのかね」と、次郎左衛門....
「五色蟹」より 著者:岡本綺堂
真夏にいい座敷を貸してくれる筈はなかった。かれらの占領している二間は下座敷のどん
詰まりで、横手の空地には型ばかりの粗い竹垣を低く結いまわして、その裾には芒や葉鶏....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
。) かえで ああ、これ、なんとなさる。おまえは物に狂われたか。 夜叉王 せっぱ
詰まりて是非におよばず、拙き細工を献上したは、悔んでも返らぬわが不運。あのような....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
詮は一時の錯覚で、みんなが落ち着いてよく見ると、元の通りの西瓜になってしまった。
詰まりそれだけの事さ。むかしの人はしばしばそんなことに驚かされたのだな。その西瓜....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
たしは神様がねたましい。あなたは私よりも神様を愛していらっしゃるのです。考えると
詰まりません、わたしは不幸な女です。わたしはあなたの心をわたし一人のものにするこ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
った。部屋じゅうはゆうべ僕が目をさました時と同じように、よどんだ海水の臭いで息が
詰まりそうであった。僕は勇気を鼓して内へはいると、手探りで旅行鞄のなかから蝋燭の....
「鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
趣も遺恨もあっての果し合いでない。いわば当座の行きがかりで、討つ者も討たるる者も
詰まりは不時の災難だ。さっき弟が迎いに来た時に、おれが素直に戻れば何事もなかった....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
その家主《いえぬし》に逢った。家主も兄妹のゆくえを知らなかった。しかし去年の押し
詰まりに、寅松がどこからかそっと舞い戻って来て、近所の寺へ幾らかの金を納めて行っ....