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話し合う
「話し合う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
話し合うの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
ひとや》へ送られる。おれがそれと、ふとした事から、牢格子《ろうごうし》を隔てて、
話し合うような仲になる。それから、その話が、だんだんたび重なって、いつか互いに身....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
《さよひめ》のように、御別れを御惜しみなすったのですか?」
「二年の間同じ島に、
話し合うた友だちと別れるのじゃ。別れを惜しむのは当然ではないか? しかし何度も手....
「奈々子」より 著者:伊藤左千夫
人々は自分の仕振りに困《こう》じ果ててか、慰めの言葉もいわず、いささか離れた話を
話し合うてる。夜は二時となり、三時となり、静かな空気はすべてを支配した。自分はそ....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
であった。二人の心持が今少しませて居ったならば、この二日の間にも将来の事など随分
話し合うことが出来たのであろうけれど、しぶとい心持などは毛ほどもなかった二人には....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
翌晩省作からおとよの許に手紙がとどいた。 「前略お互いに知れきった思いを今さら
話し合う必要もないはずですが、何だかわたしはただおとよさんの手紙を早く見たくてな....
「三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
のことであるし、二人ともそれぞれに自分のお客を持っている体なので、別に毎日親しく
話し合うというようなことは出来なかったが、お互いに顔を見合わせるような時には、快....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
たが、両頬に笑くぼのある、丸々とした愛嬌面だった。友達のない僕はすぐこの老書生と
話し合うようになった。彼は議論好きだった。そして僕のような子供をつかまえても議論....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
として、勝手な考えに耽ったり、洋食を喰べたり、元気で愛想よくテーブル越しに知人と
話し合う。 今も、「やあ」と彼が挨拶したので、かの女が見ると、同じような「やあ....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
、どうしてもうまく上陸して、火星人とも十分に話し合いたいと思います」 「火星人と
話し合う。ふーん、そうかね」 モウリ博士は、大きく目をむいた。 宇宙塵《....
「火星兵団」より 著者:海野十三
その時の小学生たちは、そのゴムだこのことなどがあきらめきれず、いつもそのことを
話し合う。
「あのゴムだこは、どうしたんだろうね」
「ああ、あのゴムだこをくわえ....
「犬」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
、しまいには夜が明けると犬のことを思い出して「クサカは何処に居るかしらん」などと
話し合うようになった。 このクサカという名がこういう風に初めてこの犬に附けられ....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
い、ある点ではかえって僕よりも確かなところがある。保子とはいろいろよく打ちあけて
話し合うがいい。 要するに、家の整理はこの二人を僕と見て、そして、猪伯父(たぶ....
「友人」より 著者:上村松園
もほとんどと申してよいくらい少なく、たまたまあったところで自分よりも歳下の女性と
話し合う気もおこらず、また男の方だと、画学校や絵画の集会などではとにかくとして、....
「巴里の唄うたい」より 著者:岡本かの子
の作者や唄本の発行者も集って来て本の取引かたがた町のはやり唄に対する気受の具合を
話し合う。それが次のはやり唄を作る作者の参考にもなる。彼等は繩張のことで血腥い喧....
「丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
のだった。 「ああ、今日初めて自分の体になられた。人間は飾りを取った本当の生地で
話し合うのが一番よいのだ。丹那へ来て安心して話の出来るのは、鸚鵡石殿、貴公ばかり....