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話手
「話手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
話手の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河明り」より 著者:岡本かの子
があるんでございますわ」 その言葉は、真に自分の胸の底から出たものとも、相手の
話手に逆襲するとも、どっちにも取れる、さらさらした間を流れた。 そこに寂しい虚....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
。
変形の神プロテウス
(見えざる所にて。)
己のような年寄の昔話の
話手にはこんなのが気に入る。
異形なだけ難有い。
タレス
プロテウスさん....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
事が出来、双方とも大なる便益に浴するに至った。 私はこんな話を聞いた。 この
話手は、私の店に程近いある高等小学校の校長先生で、もう二十幾年も在職せられている....
「一歩前進二歩退却」より 著者:太宰治
書として取り扱われたのでは、たまったものじゃない。猥雑なことを語っていても、その
話手がまじめな顔をしていると、まじめな顔をしているから、それは、まじめな話である....
「喝采」より 著者:太宰治
でございました。取消させていただきます。幸福クラブ、誕生の第一の夕、しかし最初の
話手が陰惨酷烈、とうてい正視できぬある種の生活断面を、ちらとでもお目にかけたとあ....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
した。 「ふうむ、して見ると、諸君のうちでは結局僕が一番廉潔なんだね」と、最初の
話手は云った。「僕はこれまでまだ一度も黒い手嚢を嵌めたこともなければ、お葬礼の弁....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
めた。あわれな老人はそれに困らされた。――しかしまだ今のところでは、彼はまったく
話手の自由になっていた。そして彼の血は、劇的な部分を聞くととくに躍りたった。もう....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
である。しかし話の種はいくらでも持っているユースタス・ブライトは、もっと年取った
話手ならばよろこんで捉えたかも知れないこうした附目《つけめ》を利用することは、い....
「白い壁」より 著者:本庄陸男
の身体検査にひねくりまわされた彼らの皮膚の、いやな感覚がそうさせたものかと思い、
話手の顔を見なおした。白眼を剥《む》いて天井の一角を睨まえている川上忠一の尖った....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
は、『馬来《マライ》語四週間』と文京社、大学書林のとがなかったので、前に買えた会
話手引と日泰馬来英対照の字引だけさし当り送りました。初めこしらえた小包には、文庫....
「狭い一側面」より 著者:宮本百合子
凝りかけていたので、自然そんな方面に向ったものと見える。そんな時も、氏は元気よい
話手であった。そして、日本画壇の、所謂大家というものに対して、率直な不満を洩した....