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「認む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

認むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
松江印象記」より 著者:芥川竜之介
銀行をはじめ、二、三の新たなる建築物に対してはむしろその効果《メリット》において認むべきものが少くないと思っている。 全国の都市の多くはことごとくその発達の規....
初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
とは大人物の伝記のみとカーライルの喝破《かっぱ》した言にいくぶんなりともその理を認むる者は、かの慾望の偉大なる権威とその壮厳なる勝利とを否定し去ることはとうてい....
夜行巡査」より 著者:泉鏡花
る。 「あら、巡査《おまわり》さんが来ましたよ」 伯父なる人は顧みて角燈の影を認むるより、直ちに不快なる音調を帯び、 「巡査がどうした、おまえなんだか、うれし....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
涼なる濁りの中に隠されし群も。 この数々の星にこそ人間の目は自ら 神々の顔と姿を認むるなれ。 この神々は生のすべてのいかなる部分にも 過ち犯すことなからんために....
聖書の読方」より 著者:内村鑑三
レ村の大工の子に由て審判かるるのである、嗚呼世は此事を知る乎、教会は果して此事を認むる乎、キリストは人であると云う人、彼は復活せずと云う人、彼の再臨を聞いて嘲け....
天守物語」より 著者:泉鏡花
きつつ低徊し、天井を仰ぎ、廻廊を窺い、やがて燈の影を視て、やや驚く。ついで几帳を認む。彼が入るべき方に几帳を立つ。図書は躊躇の後決然として進む。瞳を定めて、夫人....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
機隊の無電交信を傍受せり。方向は、東南東、距離不明なれども、極めて接近せるものと認む」 発信符号をしらべてあるから、無電の主は何者だと、すぐに分かるのだ。 ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
行い、つづいて名霊媒ウィリアムスの交霊会にのぞみ、次第に心霊事実の正確なることを認むるに至った。その中|不図したことで、彼自身霊媒能力を発揮した。 モーゼスの....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
これを聞流して取合わざりしという。もしもかかる事実を以て外国人に云々の企ありなど認むるものもあらんには大なる間違にして、干渉の危険のごとき、いやしくも時の事情を....
山吹」より 著者:泉鏡花
。鎖したる硝子戸に、綿、紙、反もの類。生椎茸あり。起癈散、清暑水など、いろいろに認む。一枚戸を開きたる土間に、卓子椅子を置く。ビール、サイダアの罎を並べ、菰かぶ....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
が如何なる画人であるかを知るものは極めて少なく、縦令名を知っていても芸術的価値を認むるものが更にいよいよ少ないのだから、円福寺に限らず、ドコにあっても椿岳の画は....
活人形」より 著者:泉鏡花
助も驚きて、見遣る座敷の入口に、煙のごとき物体あって、朦朧として漂えり。あれはと認むる隙も無く、電? ふっと暗中に消え、やがて泰助の面前に白き女の顔|顕れ、拭い....
西航日録」より 著者:井上円了
十日(日曜)午後、驟雨一過。その翌日はすなわち十二月一日なり。早朝、雲際に山影を認む。これアンナンの南端なり。ホンコン以来、日一日より炎威相加わり、宛然三伏を迎....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
妖怪行列ありて、一大喝采を博せり。海上は無月暗黒、ただ中天に点々、四、五の星宿を認むるのみ。 自。 (日本を旅立ってからまだ三十日にもならず、船は異域に入ってし....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
久戦争が行なわれた事があるが、大観すれば両戦争は時代的に交互に現われて来るものと認むべきである。殊に強国相隣接し国土の広さも手頃であり、しかも覇道文明のため戦争....