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誘致
「誘致〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
誘致の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
と麻川氏。「いらっしゃい。」「いらっしゃいったら。」といよいよ異常な熱心で主人を
誘致しようとする二人。それでも主人は笑って居て岸から離れようとはしない。誘い疲れ....
「大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
口の戦 五月七日、幸村は最後の戦場を天王寺附近と定め、城中諸将全部出でて東軍を
誘致して決戦し、一隊をして正面の戦|酣なる時迂回して背後を衝かしめんとした。 ....
「死生」より 著者:幸徳秋水
穢なる住居や、有毒なる空気や、激甚なる寒暑や、扨は精神過多等の不自然なる原因から
誘致した病気の為めに、其天寿の半にだも達せずして紛々として死に失せるのである、独....
「からすうりの花と蛾」より 著者:寺田寅彦
に因る火災の製造器械をすえ付けて待っているようなものである。大火が起これば旋風を
誘致して炎の海となるべきはずの広場に集まっていれば焼け死ぬのも当然であった。これ....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
枕《まくら》を高くして眠られないようなことさえあるのである。 このような状態を
誘致したおもな原因は、政治というものと科学というものとがなんら直接の関係もないも....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
んでいるのが多いのに、日本人はなるべく山水の自然をそこなうことなしに住居のそばに
誘致し自分はその自然の中にいだかれ、その自然と同化した気持ちになることを楽しみと....
「俳句の精神」より 著者:寺田寅彦
企韻の暗示を与え、またもう一ぺん初五をふり返ってもう一ぺん詠み直すという心持ちを
誘致するためには、短いほうが有効であるかと思われる。これはあるいは多少|牽強付会....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
――第二に考えられることは、万有引力常数を変えてしまうこと。第三には第三の物体を
誘致《ゆうち》し来《きた》って、それによる引力を、万有引力以上に効《き》き目を持....
「地球要塞」より 著者:海野十三
いが、たびたび私に力を貸したり、今また日本のために、米連と欧弗同盟との間に戦争を
誘致しようと、つとめているのであった。 X大使は、しばらく黙っていたが、やがて....
「死刑の前」より 著者:幸徳秋水
穢なる住居や、有毒なる空気や、激甚なる寒暑や、さては精神過多等の不自然な原因から
誘致した病気のために、その天寿の半ばにも達せずして、紛々として死に失せるのである....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ら、そのたびに抗議が出たり、復讐戦が行われたり、その揚句は計らずも聯合軍の結成を
誘致してしまいました。唯一の大人、大人のくせに卑怯な振舞をする、乱軍の虚を狙《ね....
「白塔の歌」より 著者:豊島与志雄
北京繁栄策をいろいろ話し、ついでに、名所旧跡や記念建造物への観光客を世界各地から
誘致するための、有効な方法をも相談しました。すると、荘太玄は別な答え方をしました....
「秦の憂愁」より 著者:豊島与志雄
詩は中国文学に一つの生気を齎すであろうと、そう考えた。そして彼を文化活動の表面へ
誘致したかった。彼のような能才を市井に潜没させておくのは、惜しみても余りあること....
「烏瓜の花と蛾」より 著者:寺田寅彦
地震に因る火災の製造器械を据付けて待っているようなものである。大火が起れば旋風を
誘致して焔の海となるべきはずの広場に集まっていれば焼け死ぬのも当然であった。これ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
たならば大王の計画は容易でなかったと思われるが、大王は巧妙なる反面の策に依り敵を
誘致し得て、六月四日ホーヘンフリードベルクの会戦となり大王の大勝となった。この会....