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「語り合う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

語り合うの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
くて、或る程度の嫌味にさえ感じた。ただ歴史の事柄を通しては、こういう風にたまには語り合うことはあった。それが二人の間に幾らか温かい親しみを感じさせた。 如何《....
あの時分」より 著者:国木田独歩
さて、明治の御代もいや栄えて、あの時分はおもしろかったなどと、学校時代の事を語り合う事のできる紳士がたくさんできました。 落ち合うごとに、いろいろの話が出....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
よく似た部分もある。氏も、それを感じて居るのか、いわゆるなかよしになり、しんみり語り合う機会が日増に多くなった。そして氏の良き一面はますます私に感じられて来るに....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
こに、羽二重の厚衾、枕を四つ、頭あわせに、身のうき事を問い、とわれ、睦言のように語り合う、小春と、雛妓、爺さん、小児たちに見せびらかした。が、出る時、小春が羽織....
学生と生活」より 著者:倉田百三
いやな顔をしないところまで、一年間で教えこんでしまった。およそ青年学生時代に恋を語り合うとき、その歓語の半分くらいは愛人教育にならないような青年はたのもしくなく....
貞操問答」より 著者:菊池寛
も無口で不機嫌で、殊にガッチリした新子に対してなぞ、始終いらいらしがちで、お互に語り合うようなことがなかった。だが、一旦「外面」となると、快活で愛想がよく、不景....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
とがあって、会話ぐらいには事を欠かなかった。そこで忽ち二人の者は、お互いの遭難を語り合うことが出来た。話し合って見れば同じような境遇、親しくならざるを得なかった....
光は影を」より 著者:岸田国士
お礼やら、おわびやらを申しあげ、できることなら、晴れ晴れと、過ぎし日の思い出など語り合う日の近いことを祈つております。たゞいま、療養所では、許しを得さえすれば外....
南極の怪事」より 著者:押川春浪
はとりつくしまもなし、艫の方を見れば七人の水夫、舵を取り帆を操りながら口々に何か語り合う、その声あたかも猿のごときが、ふと何物をかみつけけん、同時に話声をやめて....
丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
村中での美しい娘を選んで、それを夜の伽に侍せしめようとするが、決してこれと親しく語り合うてはならぬ。そうすると必らず軟化させられて、知らず知らず領内の者に買収さ....
レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
ます。――この美しい南国の人々の心はどのように華やかでござりましょう、その人々の語り合う恋は、どのように秘密の烈しさを有していることでしょう。この脚本は、その秘....
一ノ倉沢正面の登攀」より 著者:小川登喜男
て落着くと、山の歌が誦まれる。そしてこの登攀の喜びや、心に生々と甦える岩の回想を語り合う。やがて激しい疲れにうとうとすると寒さが揺り起す。時たま暗い霧がうすれて....
審判」より 著者:カフカフランツ
待ってもらうが、すんだらいっしょに出かけて、すべてを徹底的に、誰にも邪魔されずに語り合うつもりだった。 「そうよ」と、レーニは言った。「誰でもあなたみたいに好き....
飴チョコの天使」より 著者:小川未明
まい。いつか、青い空に上っていって、おたがいにこの世の中で経てきた運命について、語り合う日よりはほかになかったのであります。 びんの中から、天使は、家の前に流....
あほう鳥の鳴く日」より 著者:小川未明
空に、白い雲が漂っていました。三|人が落ち合った日、どんな話を、たがいに睦まじく語り合うでありましょう。....