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語る
「語る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
語るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
から、褒美《ほうび》の沙汰《さた》だけはなかったようである。その後《ご》の伝吉を
語ることは生憎《あいにく》この話の主題ではない。が、大体を明かにすれば、伝吉は維....
「河童」より 著者:芥川竜之介
た後《のち》、彼の人生観をたった一語に、――女陰の一語に表白した。しかし彼自身を
語るものは必ずしもこう言ったことではない。むしろ彼の天才に、――彼の生活を維持す....
「日光小品」より 著者:芥川竜之介
の個人性が明らかに印象せられたというに止まりはしないだろうか。
私は年長の人と
語るごとにその人のなつかしい世なれた風に少からず酔わされる。文芸の上ばかりでなく....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
の世界に存している。一半? 或は大半と云っても好い。
我我は妙に問うに落ちず、
語るに落ちるものである。我我の魂はおのずから作品に露《あらわ》るることを免れない....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
は、治承《じしょう》三年五月の末、ある曇った午《ひる》過ぎです。これは琵琶法師も
語る事ですが、その日もかれこれ暮れかけた時分、わたしはやっと俊寛《しゅんかん》様....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
たい》なくも、御主の御悩みを、笑い興じながら、見物したものでござる。」
記録の
語る所によると、クリストは、「物に狂うたような群集の中を」、パリサイの徒と祭司《....
「或る女」より 著者:有島武郎
はさすがに育ちだけに事務長と葉子との間のいきさつを想像に任せて、はしたなく木村に
語る事はしなかったらしい。木村はその事についてはなんともいわなかった。葉子の期待....
「或る女」より 著者:有島武郎
くあれは方図《ほうず》のない利口ばかだ」
そう吐き捨てるようにいいながら倉地の
語る所によると、倉地は葉子に、きっとそのうち掲載される「報正新報」の記事を見せま....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
の目には咄嗟の間にも互いに親しみをこめてこう言い合った。そしてこのうれしい言葉を
語る目から互い互いの目は離れようとしなかった。そうしたままでしばらく過ぎた。 ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
野正恭中将と岡田熊次郎氏とにお伴して駿河台の主婦の友社来賓室に於て九條武子夫人と
語る霊界の座談会に列した。主婦の友五月号に其の筆記が載せられた。 日本でこの方....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
切の法則の意識的違反から発生する。 われ等の遠き前途に就きては、われ等は何事も
語るまい。何となれば、われ等も亦それに就きて、何等知るところがないからである。が....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
ではない。たとえば彼が世に出た以来、テエマ小説の語が起った如きは、この間の消息を
語るものである。こう云う傾向の存する限り、絵画から伝説を駆逐したように、文芸から....
「滝田哲太郎君」より 著者:芥川竜之介
た。 滝田君についてはこの外に語りたいこともない訳ではない。しかし匆卒の間にも
語ることの出来るのはこれだけである。....
「墓」より 著者:秋田滋
、そのひとの口は、もうかつてその声が語った言葉をただの一つをも、それと同じように
語ることは決してないのです。「死ぬ」という言葉はこうしたことを意味するのです。 ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
とき暴漢がかけ上がり、浅沼委員長を刺す。場内騒然) 〈以下は浅沼委員長がつづけて
語るべくして語らなかった、この演説の最終部分にあたるものの原案である〉 ――どん....