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語音
「語音〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
語音の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国語音韻の変遷」より 著者:橋本進吉
代的変化ばかりでなく、かような諸法則の変遷をも考えなければならない。 以下、国
語音韻の変遷の大要を述べるに当って、時代を三期にわける。奈良朝以前を第一期とし、....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
此の戸を開けますか開けませんか」医学士「ハイ一言で申します、開けません」とせんの
語音に非常の力を込めて云う憎さ、余「開けねば内から叩き破ります」医学士「何うかそ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
天辺だけは禿げたようになって一本の毛も見えなかった。何か言うようでもあるが、その
語音はもとより判らない。 とにかくに異形の物であるので、漁師らも網を開いて放し....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
――ここに二人たった渠等女たちに、フト思い較べながら指すと、 「かっぱ。」 と
語音の調子もある……口から吹飛ばすように、ぶっきらぼうに古女房が答えた。 「ああ....
「鵞鳥」より 著者:幸田露伴
ざいというと非難するように聞えるが、そうではない、シネクネと身体にシナを付けて、
語音に礼儀の潤いを持たせて、奥様らしく気取って挨拶するようなことはこの細君の大の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
上平館《かみひらやかた》の新館の庭の木立で、二人の浪人者が、木蔭に立迷いながら、
語音は極めて平常に会話を交わしている―― 「ありゃ、身内のものなのです、土地っ子....
「源氏物語」より 著者:紫式部
りましたことかわからないのでございます」 とほのかに言うのが夕顔の声そのままの
語音《ごいん》であった。源氏は微笑を見せながら、 「あなたに人生の苦しい道をばか....
「源氏物語」より 著者:紫式部
の尼であった。雨脚がややはげしくなり、空は暗くばかりなっていく。宿直の侍が怪しい
語音で家の外を見まわりに歩き、 「建物の東南のくずれている所があぶない、お客の車....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
い》叙事詩を作ってやるんだが……。――君たちは小説家的民衆である。それなのに、物
語音楽を作っていない(というのは、ギュスターヴ・シャルパンティエの通俗物なんかは....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
うというコンタンだった。 上野ジャングルに於て、私が目で見、耳できいた風物や言
語音響を、いかに表現すべきかに迷ったのである。読者に不快、不潔感を与えずに表現し....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
その金屏風の裾の辺に一人の武士が坐っていたが、 「ここへ」と云って膝を叩いた。
語音の様子では老人であったがスッポリ頭巾を冠っているので顔を見ることは出来なかっ....
「色彩映画のシナリオ」より 著者:中井正一
に、一つの色彩の作曲的な構想が必要となってきたのである。 ちょうど詩の韻律が、
語音のリフレインの繰り返しであって、一つの芸術感がもたらされるように、色がその役....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
橋の方を差して出て行きました。幸吉というのは私のその時分の呼び名です。光蔵という
語音が呼びにくいので光を幸に通わせて幸吉と呼ばれていました。 出て行った三人は....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
うだ。その悪口のオーケストラが僕の耳には併し洵に快適に響いたものだ。そうしてその
語音が僕の耳には只「ピオピオ!」とばかり聞こえたものだ。が案内役の野村氏は併し説....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
もっともチベットへは昔のインドの五明とて五つの科学が入って居る。それは声明とて言
語音声に関した一切の科学、医方明とて医学、因明とて論理学、工巧明とて工学、内明と....