» 誤ち

「誤ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

誤ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
ね。彼らは、異常なことと難解なこととを混同するという、あの大きな、しかしよくある誤ちに陥っているんだ。だが、かりに理性が真相を探してゆくとすれは、ありきたりの面....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
かずにはおくものですか。きっとグレーテさんが殺されたのだって、そういう点で、何か誤ちを冒したからに違いありません」 「では、酬いだと云われるのですか」と熊城は鋭....
「易と手相」より 著者:菊池寛
れの郵便局で検べて見たところ郵便局には、ちゃんと記帳済になっているので、預金局の誤ちと云うことが、直ぐ判明し、私は相当の手続を取って六十何円の通帳は、参百何円か....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
を調停して頂きたいのです」 支倉はホッとしながら答えた。 「無論私は再びこんな誤ちを犯さない事を誓います」 「その叔父とか云うのとはどう云う話になっているので....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
もなく吹き飛ばして了うことも出来るのである。――青年は認識不足なものだ、若い者は誤ちが多い、と云われる。それは一般的にそうだ。だが一体今日の壮年は認識不足でない....
「稲生播磨守」より 著者:林不忘
堂先生は、帯剣の吉凶を相し、腰刀の禍福を試みて、その言い当てるところ、万に一つの誤ちもござりませぬよし。 奎堂 いえ、それは過褒《かほう》と申すもの――。 播磨....
「落穴と振子」より 著者:佐々木直次郎
心はつまらないことに異常な興味を持っていた。そして、測量をするときに自分が犯した誤ちの理由を明らかにしようとする努力に没頭した。とうとう真相が頭に閃いた。最初に....
「道成寺（一幕劇）」より 著者:郡虎彦
人物 道成寺｜和尚 妙念 僧徒 妙信 僧徒 妙源 僧徒 妙海誤ち求めて山に入りたる若僧 女鋳鐘師 依志子 三つの相に分ち顕われたる鬼女 ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
た周囲の事情を斟酌《しんしゃく》せずして咎むることがなかった。彼はいつも言った、誤ちが経てきた道を見てみよう。 彼自ら自分を昔罪ありし者とほほえみながら言って....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ではなかったとはいえ、国民の新しい偉大さに王国古来の偉大さを交じえた。そしてその誤ちは、革命と帝国と光栄と自由と、若き思想と若き時代と若き世紀とを、理解していな....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
最も不安な囚人らを入れたのは、監獄の言葉に従えば「重罪事件」を置いたのは、大なる誤ちであった。 新館には順々に重なった四つの寝室があって、更にその上には望楼と....
「自転車嬢の危難」より 著者:ドイルアーサー・コナン
。それどころか大変な重罪だよ。そのことはいずれ君にもじきにわかるよ。まあ僕にして誤ちなしとすれば、君がこのことをよく考えてみるために、この後十年以上もの年月が、....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
要があるのです。庵主が大吉義神呪経の吸血伝説を信じているように、貴方がたも大変な誤ちを冒そうとして居ります。それこそ、適法の殺人者ですわ」 「それが、証拠の虚実....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
る大学者も活版職より出たり、必竟学問を字を習い書を読む上にのみ求めんとせしは我が誤ちなりし、造化至妙の人世という活学校に入りて活字をなすべしと、弱りたる気を自ら....
「妻」より 著者:神西清
願いしますわ。これを」と自分の書類を指さして、「自己欺瞞とでも、女の論理とでも、誤ちとでも、なんとでもお呼びになるのは御勝手ですけど、邪魔はなさらないで下さいま....