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「説伏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

説伏の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
手数をかけるのが、心苦しいと云うような事を云った。内心では勿論弟子の僧が、自分を説伏《ときふ》せて、この法を試みさせるのを待っていたのである。弟子の僧にも、内供....
或る女」より 著者:有島武郎
でしょうけれども……」 「そんな事はありませんねえ」 古藤は自分の経験から岡を説伏するようにそういった。 「僕《ぼく》もその一人《ひとり》だが、鬼のような体格....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
|取做を申したから、お抱えになったのじゃ、上へ諂い媚を献じて、とうとう寺島主水を説伏せ、江戸家老を欺き遂せて、菊様を世に出そうが為、御舎弟様を亡き者にしようと云....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
ッソリと××を脱け出した。何よりも先に対岸の福岡県に馳け付けて旧友の佐々木知事を説伏せて、出来たばっかりの警備船、袖港丸を試運転の名目で借り出した。速力十六|節....
戦場」より 著者:夢野久作
くない奴らしいのです。いいですか……」 「成る程。よくわかります」 「僕が継母に説伏せられて三度の御飯よりも好きな音楽をやめて、軍隊に入る約束をさせられたのもド....
父杉山茂丸を語る」より 著者:夢野久作
ったし、後になって父に聞いてみる気も起らなかった。 父は十六の年に、お祖父様を説伏せて家督を相続した。その時は父は次のような事をお祖父様に説いたという。 「日....
十二支考」より 著者:南方熊楠
切る嗜《たしな》みなどを仕込むよりは、睾丸の命乞いは別として、勇胆弁才能く敵将を説伏するほどの心掛けを持たせたい事である。 俗に陰嚢の垂れたるは落ち着いた徴《....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
や、質問や、難題が続出しましたけれど、先生は少しも撓《ひる》まず、最後までそれを説伏するの意気込みは勇ましいもので、自分にしてからが、上様だとか、公方様《くぼう....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
知ってる事柄を彼に説明してやり、判定を下して頑《がん》として応じなかった。彼女を説伏しようとしても無駄《むだ》だった。彼女は万事にたいして主張と疑惑とをもってい....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
いる桃ノ井久馬という浪人があったが、一日右門と議論を戦わせたところ、右門のために説伏されて、面目を失ったところから、逆怨みをして同門弟の中の、宮崎|準曹、佐藤源....
髭の謎」より 著者:小酒井不木
令嬢は書生の斎藤と婆やとに留守を頼んで、十三日の夜出発し、二日もかかって兄さんを説伏し、昨日の朝早く二人で須磨を立って、昨夜一時頃帰宅されたのだそうです。 「と....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
を絞って、スペイン遠征に賛意していただくように努力したが、もし今にいたって女王を説伏することに失敗するなら、「失敗する一時間もまえに、私は坊主になっちまう」と書....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、十三|外道(仏教外の哲学、真理外の邪法)とか三十種外道とかいう中に入れて、その説伏に釈尊は非常に骨を折られました。自然外道というのがそれです。 よく浴衣の模....
食道楽」より 著者:村井弦斎
に任せるとして今度は何でもお代先生の婚礼を避け給えと無理遣《むりや》りに大原君を説伏せてそれから外の人たちへも洋行の一件を申込んだ。案の通りお代先生の両親は婚礼....
三国志」より 著者:吉川英治
国境まで落ちて行った。 上※の守将は、梁緒の弟|梁虔なので、これはやがて、兄に説伏されて、軍門へ降ってきた。 ここに三郡の戡定も成ったので、蜀は軍容をあらた....